8コア/10コア版Snapdragon X EliteはMacBook Air対抗?

「M4 Mac」2025年初めに発売? 低価格の8コア版Snapdragon X Eliteも登場か

Image:Apple

アップル独自設計の最新SoC「M3」シリーズチップを搭載したMacは、昨年10月に初登場した。そして先日も、13インチ/15インチMacBook Airがラインナップに加わったばかりだ。

それに続き、今月から4月にかけてM3搭載iPad Proも登場すると噂されるなか、早くも2025年第1四半期に次期「M4」搭載Macが登場すると市場調査会社Canalysが予測している。

同社は「AI機能を持つプロセッサーのロードマップ」を発表。インテルやAMD、クアルコムといったチップ競合各社が並ぶなか、「アップルのM4シリーズは2025年第1四半期に登場」と位置づけている。

アップルの内情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、アップルカー開発中止を報じた後、読者の質問に応えるQ&Aセッションを開催。その中で、アップルがM4搭載の新型MacBook Proの「正式な開発を始めたばかり」と軽く触れていた経緯がある。

アップルは2020年11月にM1チップを発表し、2022年6月にM2チップ、2023年10月末にM3チップを発表。このサイクルが繰り返されるなら、M4チップは2025年前半に登場する可能性が高いことになる。

Appleシリコン(独自開発チップ)は、先ずデスクトップおよびMacBook Proとともに発表され、数か月後にはMacBook Air等も最新チップに移行する傾向がある。一挙に投入せず間隔を空けることで、チップが陳腐化した印象を避けつつ、生産や在庫調整も行っているのかもしれない。

ほかCanalysのロードマップで注目すべきは、クアルコムがデスクトップ向けチップ「Snapdragon X Elite」を3種類投入し、うち8コア版を2024年第3四半期に投入すると予想していることだ。

Image:Canalys

現時点でクアルコムが公式に発表したSnapdragon X Eliteは、12コア版のみ。ただし以前から、コア数を減らした下位バージョンも準備中との噂もあった。今回のロードマップは、それを裏付けるものだ。

12コア版のSnapdragon X EliteはインテルCore Ultraの性能を圧倒し、マルチコアに限ってはM3を凌駕するとのベンチマーク結果も登場していた。

だが、その代償としてチップ価格は高くなると見られている。性能を抑えた8コアや10コア版は、より手頃な価格のマシンに搭載されるのかもしれない。クアルコムが用途・価格帯に応じたチップのバリエーションを用意することは、過去にも前例がある

またロードマップでは、インテルの「Arrow Lake」や「Luna Lake」、AMDの「Strix Point」といったNPU内蔵(AI機能を強化)プロセッサーにも言及している。2024年から2025年にかけては、これらを搭載した各社の「AI PC」がしのぎを削ることになりそうだ。

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