標準モデルとProモデルの差別化戦略

アップル、「iPhone 16」「iPhone 16 Plus」RAMを8GBに増量?Proモデルは高速5Gモデム搭載か

Image:Urbanscape/Shutterstock.com

まだ2024年は始まったばかりだが、早くも次期「iPhone 16」シリーズに関する噂が活気づいている。数日前にも、「iPhone 16 Pro」モデルの最新プロトタイプ情報が届けられたばかりだ。

そんななか、標準モデル「iPhone 16」および「iPhone 16 Plus」の性能がかなり強化される可能性や、iPhone 16 Proモデルのモデムに関して著名アナリストが予想を発信している。

香港投資会社のアナリストJeff Pu氏によると、iPhone 16とiPhone 16 Plusは「A18」プロセッサーを搭載するという。これはiPhone標準モデルが、より強力で電力効率の高い3nmプロセスで製造されたチップを採用する初めてのケースになるという。

この見通しは、Pu氏が昨年秋にも述べていたことの再確認でもある。当初Pu氏は、iPhone 16標準モデルに「A17」搭載を予想したが、後にProを含む全モデルが「A18」ブランドに統一されると軌道修正した。標準モデルはA18、Proモデルは「A18 Pro」という具合だ。

TSMCの3nm技術が事実上の試験ノードだったN3B(A17 Proを製造)から、歩留まりを優先したN3Eに移行するのに伴い、「A17」ブランドを廃止して「A18」に一本化するのかもしれない。

さてPu氏の情報に戻ると、iPhone 16には8GBのRAMも搭載されるとのこと。これは現行のiPhone 15とiPhone 15 Plusの6GBから2GB増えることになる。RAMが増えれば、バックグラウンドに保持できるアプリ数にも余裕が出来るため、マルチタスクが快適になるだろう。

かたやiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxに関しては、クアルコムの5Gモデム「Snapdragon X75」が搭載。それに対してiPhone 16とiPhone 16 Plusには「Snapdragon X70」が採用されるとのことだ。

クアルコムは、X75を「次世代5G技術の5G Advancedをサポートする準備が整った最初の製品。新アーキテクチャ、新ソフトウェア・スイートを導入し、カバレッジ(網羅率)、低遅延、電力効率、モビリティなど、コネクティビティの限界を押し広げる世界初の機能を多数搭載」と説明

つまりPu氏の予想が正しければ、アップルはiPhone 16標準モデルとProモデルを5G接続スピードにより差別化を図ると推測される。

さらにiPhone 16 Proの超広角カメラは、現行モデルの12MP(1200万画素)から48MPに強化されるという。これは、信頼性の高い著名リーカーも主張していたことだ。

最後にPu氏は、iPhone 16とiPhone 16 Plusは、現在がiPhone 15 Proモデル専用のWi-Fi 6Eに対応すると述べている。iPhone 15とiPhone 15 PlusはWi-Fi 6よりも通信速度の向上やレイテンシの低下、そして全体的なネットワーク性能の向上が期待できるだろう。

かたやiPhone 16 Proは、Wi-Fi 7に「対応するかもしれない」とのこと。これも昨年夏に公表した研究ノートの繰り返しではあるが、日本でもWi-Fi 7が解禁され、各社が対応ルーターを発表したことから、現実味が増していると言えそうだ。

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