マイクロLED搭載モデルは2025年~2026年発売説が有力

「Apple Watch Ultra 3」、2024年には出ない噂。マイクロLED生産の問題に対処するため?

Image:Hadrian/Shutterstock.com

2022年に初登場したApple Watch Ultraは、今年9月に第2世代モデルが登場した。廉価モデルApple Watch SEの初代が2020年、第2世代が2022年発売であり「標準モデル以外は毎年出るとは限らない」と見られていたことから、2年連続で登場したのを意外と見る向きもあった。

しかし、2024年には「Apple Watch Ultra 3」が出る可能性は低いと著名ジャーナリストが主張している。

アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は自らのブログで「今のところ、アップルはまだApple Watch Ultra 3の開発を正式に始めていない。新製品開発のタイミングを考えると異例のことだ」と語っている。

さらに「もしアップルが12月までにApple Watch Ultra3の正式開発を始めなければ、2024年に新型Apple Watch Ultraが出ないことはほぼ確定だ」とのことだ。

アップルが開発を始めない理由を、Kuo氏は「革新的な健康管理機能を開発し、新機能の製造製を確保し、マイクロLEDの生産に関する問題に対処するために、より多くの時間を必要としている」からだと推測している。

次期Apple Watch UltraがマイクロLED、つまり「超微細なLEDを敷き詰めて映像を表示する」技術を採用することは、複数の情報源が予想していることだ。今年初めにBloombergのMark Gurman記者が報じたのをはじめ、著名アナリストJeff Pu氏や、ディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も噂を裏付けていた。

そしてマイクロLEDの製造コストを下げるため、次期Apple Watch Ultraの発売がずれ込むとみる情報源も複数あった。たとえば電子業界誌DigiTimesは2025年発売と予想し、調査会社TrendForceは2026年までに登場する可能性は低いと伝えていた

その一方で、Apple Watch Ultraに新色「ブラックチタニウム」が準備中との噂もあった。Apple Watch Ultra 2では叶わなかったが、同じく筐体にチタニウムを使うiPhone 15 Proでは実現している。

現行のApple Watch Ultra 2も、マイクロLED製造の準備が間に合わないため見送られるとの予想もあった。だが、結局は従来と同じく有機EL技術を採用し(ピーク輝度等は向上)、S8チップをS9チップにアップグレードするかたちで発売された。「Apple Watch Ultra 3」も同じ展開となるのか、続報を待ちたいところだ。

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