アップルが全工程を管理するのは難しそうな

アップル独自開発マイクロLED、Apple Watchを手始めに他デバイスにも展開か

Image:GVLR/Shutterstock.com

先日、Apple Watch Ultraの2024年モデルに新たなディスプレイ技術「マイクロLED」が採用されるとのアナリスト予測が報じられていた。それを裏付けつつ、将来的にiPhoneやiPad、Macにも独自開発のマイクロディスプレイ搭載が計画されているとの有力情報が伝えられている。

アップルの未発表製品に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、ニュースレターPower On最新号で同社が約6年間をかけてマイクロLED技術を自社開発してきたと述べている。この技術は、2024年末に予定されているApple Watch Ultra後継モデルでデビューを飾る予定とのことだ。

2017年頃、アップルは極秘プロジェクト「T159」を始動。いつかサムスンやLG(ディスプレイ)などのパネルを置き換えることを目標としているという。このディスプレイは輝度が高く、色再現性や視野角も(従来の有機ELパネルよりも)改善されており、画像がディスプレイガラスの上に「絵を描いたように」見えるそうだ。

このマイクロLED技術はApple Watch Ultra(2024年モデル)に初採用されて以降、数年後にはPhoneにも採用され、いつかはiPadやMacにも搭載される可能性がある。そうGurman氏は言いつつも、まだ初期段階では技術が複雑なため、Macでの採用は10年後になるかもしれないと付け加えている。

そこでGurman氏が例に挙げているのが、iPhoneに有機ELディスプレイが採用されてから(2017年発売のiPhone X)、iPadでも同技術が採用されるのが6年以上後になる(おそらく2024年に有機EL版iPad Proが出る噂を指す)見通しである。

一般的にディスプレイは小型であればコストが低く製造もたやすいが、大型になるほどコスト高かつ破綻なく量産することも難しくなる。かつて韓国の電子業界誌The Elecは、フレキシブル有機ELパネルを10インチ以上の大型にすると一部がくしゃくしゃに見える可能性があるため、新技術が投入されるとの噂を報じていたことがある。

アップルはiPhone用のAシリーズチップやMac/iPad用のMシリーズチップを独自開発しており、さらにモデムチップやWi-Fi/Bluetooth統合チップの内製化を進めているとの噂もあった。それだけに今回の予想は不思議ではないが、一方で同社は自前のディスプレイ工場を持っておらず、また製造工程の管理にも自ずと限界があるはずだ。

おりしも信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏は、アップルが2025年のApple Watch向け(Gurman説とは1年の時差があるが)マイクロLEDディスプレイはLGディスプレイが製造準備を進めているとツイートしている。やはりサムスンやLGへの依存を直ちに断ち切るのは難しく、しばらくはパートナー関係が続くのかもしれない。

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