余り物ではなく最新チップ搭載?
Switch後継機は“SoC大幅強化”、MediaTekの最新チップ搭載か
Nintendo Switch後継モデル(以下、スイッチ2)に関しては、一部の開発者らに「技術デモ」を見せたと複数の人物が証言しており、正式発表が近づいている可能性が高まった。すでに開発キットが「主要なパートナースタジオに提供されている」との噂話もあり、完全に秘密にしておくのは難しくなっているのだろう。
それに続き、信頼性の高いYouTubeチャンネルRedGamingTechが、スイッチ2は予想以上に強力なスペックになる可能性があるとのリーク情報を発信している。
それによれば、スイッチ2はプライムコアCortex-X4×2、高性能コアCortex-A720×2、高効率コアCortex-A520×4のMediaTek製プロセッサを搭載する可能性があるという。いずれのCPUコアも、次期スマートフォン向けハイエンドSoCへの採用が噂されており、処理能力と省電力ともに前世代より大幅に向上している。
以前スイッチ2には、NVIDIA製Tegra T239のカスタム版が搭載されると噂されていた。現行モデルのTegra X1より大幅な強化には違いないが、それでもT239が登場してから4年近くが経過している。スイッチ2が2024年後半に発売とすれば、ゲーム機とSoCのアーキテクチャの間に5年以上のギャップが生じることになる。
今回のリーク情報が本当だとすれば、スイッチ2の搭載チップは現行モデルのTegra X1チップより大幅に強化される可能性がある。
もともとTegra X1は、2015年に発売されたNVIDIA製ゲーム機「SHIELD」に採用されていた。だが、SHIELDが販売不振でチップが余ったため、任天堂が安価で大量に買い付けたとの憶測もあったほどだ。
またスイッチ2のGPUは、最新のAda Lovelaceアーキテクチャに基づく12〜16個のストリーミング・マルチプロセッサ(SM)を搭載する可能性があるとのこと。さらに12~16GBのRAMを搭載しつつ、Tegra X1との後方互換性(前世代ハード用のソフトが動く)も備えているという。
この噂の信ぴょう性は、今のところ未知数だ。しかし、懸念されることがいくつかある。1つには、スイッチ2は「携帯ゲーム機と据え置きゲーム機、どちらでも遊べる」フォームファクタを引き継ぐと予想されているが、これほど強力なスペックで携帯時にバッテリーがどれほど持つのか、ということだ。
もう1つは、価格の高騰と品不足である。現行モデルはPS5やXbox Series Xよりも安いため、上手く市場を棲み分けてきた印象がある。だが、在庫が潤沢にある既存チップではなく最新世代のチップを採用すれば、そのコストは価格に上乗せされる可能性が高い。
また新型コロナ禍のもと、供給不足に苦しむPS5に対してスイッチが息切れせずに販売できたのは、数年前の「枯れた技術」で構成されていた事情も大きいはずだ。
もっともMediaTekは、Qualcommに価格・性能の両面で競争を挑んでいるだけに、スイッチ2もその恩恵を受けられるのかもしれない。いずれにせよ、現段階では噂話に過ぎず、任天堂の正式発表を待ちたいところだ。
- Source: RedGamingTech(YouTube)
- via: Gizmochina