さすがに7年目も同じプロセッサでは辛いはず

「Nintendo Switch Pro」用チップが8コアCPUで実在か

Image:Wachiwit/Shutterstock.com

人気ゲーム機Nintendo Switchは発売から6年目を迎えており、有機ELモデルほかバリエーションが投入されているが、搭載SoCなど内部のハードウェアは基本的に変わらないままだ。とはいえ、ゲーム専用機のライフサイクルから考えても、すでに後継機が開発中である可能性は高いはずだ。

先日も、「Nintendo Switch Pro」が2022年内に発売との予想もあったが、それに続きスイッチ後継機の搭載SoCに関する噂話が届けられている。

今回の情報は、Linux Kernelメーリングリストにて、NVIDIAの従業員が「Tegra239チップ」の存在を認めたというものだ。このコメントでは、同チップが8コアCPUを搭載することも確認されている。

このコメントが大きな意味を持つのは、昨年からスイッチ後継機がTegara239チップを採用すると噂されていたからだ。もともとは、NVIDIA関連で信頼性の高いリーカーのkopite7kimi氏が、NVIDIA Tegra Orinチップのダイショット(プロセッサーの写真)を投稿しつつ、「任天堂はこれをカスタマイズしたT239を採用する」とツイートしたことが発端である。

Tegra Orinチップは、現行スイッチに搭載されたTegra X1よりもかなり強力なプロセッサーだ。当初Orinは、2019年末に自動車のAIアクセラレーション向けSoCとして発表されたもの。Ampereアーキテクチャー(GeForce RTX 30シリーズ等と同じ)を採用し、2,048基のCUDAコアを搭載したGPUと、12基のARM Cortex-A78AEコアを搭載したCPUを備えている。

これだけの性能があれば、4K表示もたやすく実現できるはず。とはいえ、スイッチ後継機は現行モデルと同じく電源に繋がない携帯モードも備えていると予想されるため、車載仕様のまま積むのは無理があると思われる。そのため、強化ではなく機能を控えめにするカスタマイズ版が予想されているしだいだ。

また今年3月には、NVIDIAにサイバー攻撃が仕掛けられ、それに伴い同社の超解像技術であるDLSSのソースコードが流出したとの報道もあった。このソースコードを分析した結果、スイッチ後継機がレイトレーシングおよびDLSSに対応する可能性が浮上した一件も記憶に新しい。

今月13日の「Nintendo Direct 2022.9.13」では、全世界的に評価の高い『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が、2023年5月12日に発売と予告されていた。その前後に、スイッチ後継機につき何らかの動きがあるのかもしれない。

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