チーズおろしデザインは新型Mac Proも引き継ぐ模様

「M2 Ultra」搭載Mac Studio、次期Mac Proと被るため登場しないとの噂

Image:Wachiwit/Shutterstock.com

2023年2月現在、Appleシリコン(独自開発チップ)Macの最上位にあるのは、M1 Ultra搭載のMac Studioである。しかし、後継チップとなる「M2 Ultra」を搭載した新型Mac Studioは、近いうちに登場する可能性は低いと報じられている。

アップルの未発表製品に詳しいMark Gurman記者はニュースレター「Power On」最新号にて、Mac Studioの後継モデルは全く出ないか、「M3」または「M4」世代まで延期される可能性が高いと述べている。

なぜなら、次期Appleシリコン搭載Mac Proが「Mac Studioと非常によく似た機能」を持つから、とのことだ。新型Mac ProにはM2 Ultraが採用されるため、M2 Ultra Mac Studioを同時に提供することは意味がないというのだ。その一方で、M3またはM4世代に至れば、両モデルの差別化が図れるかもしれないという。

これまで次世代Mac Studioに関する噂はほとんどなかったが、「近い将来、発売される前提での開発は進んでいない」だとすれば、整合性がとれることになる。

先月Gurman氏は、次期Mac Proの噂をいくつか報じていた。1つは「ユーザーによるRAM増設不可、サイズも(巨大な)現行モデルと同じ」というもの。もう1つは外付けGPUに対応しない可能性がある、という情報である

また昨年末には、本来の最上位だった「M2 Extreme」搭載Mac Proが、開発中止とも伝えられていた。つまり、現行Mac Proが誇っている拡張性の高さは全て失われる一方で、破格の性能は見送られたというわけだ。

そんな次期Mac Proを買うべき意義は、一体どこにあるのか。以前Gurman氏は旧型と同じデザインと冷却、およびM2 Ultraの性能が、M1 Ultra搭載Mac Studioとの差別化になると述べていた。この発言を振り返れば、「M2 Ultra Mac Studioは出ない」と示唆していたようだ。

旧Mac Proは、インテル製チップの大きな発熱にも耐えうる最先端の熱管理システムが強調されていた。表面積を増やして熱を効率よく逃がすために格子状とした前面のデザインが、チーズおろし器のようだと揶揄されたこともあった。

相対的に発熱が低いAppleシリコンに、この高度な冷却性能はオーバースペックかもしれない。しかし、アップルが数世代にわたってMacの筐体デザインを流用する傾向を考えると「新Mac Proのデザインは旧型のまま」はあり得そうだ。

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