大幅値上げの可能性がまた高まったことに
iPhone 15 Proの「A17」チップ、6コアGPUと周波数アップで性能が大幅向上?
今年秋の「iPhone 15 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」に搭載されると噂の「A17 Bionic」チップは、TSMCの3nmプロセス技術で製造されるほかは、情報がほぼなかった。USB-Cポート等のパーツ類はサプライチェーンの工場で扱うために流出しやすい一方で、プロセッサーの中身は外から知りようがない事情もあるのだろう。
約1か月先、9月12日か13日に発表イベントが迫るとみられるなか、A17チップは6コアCPUと6コアGPUを搭載していると著名リーカーが主張している。
これはリーカーのUnknownz21氏が、X(元Twitter)でつぶやいていることだ。
現行のA16 Bionicは6コアCPUと5コアGPUを搭載しているため、グラフィック面で顕著な改善が期待できるはずだ。またA15 BionicのGPUは最大でも5コアだったことから、2年ぶりに増えることになる。そしてA17の最大クロック周波数は、A16の3.46GHzから3.70GHzに引き上げられるという。
さらに注目すべきは、iPhone 15 ProモデルにはiPhone 14 Proモデルと同じ6GB RAMが搭載されると主張されているおと。これまで複数の情報源が伝えてきた「RAMは8GBに増量」との予想と食い違っているが、Unknownz21氏は8GB説も「可能性は低い」としながらも不可能ではないかもと付け加えている。
最新の3nmプロセス技術で作られるA17チップは、iPhone 15 Proモデルにスピードと電力効率の改善をもたらすだろう。4nmプロセス製造のA16と比べ、CPUおよびGPUも速くなり、バッテリー持ちも良くなるはずだ。性能は10~15%向上し、消費電力は最大30%減少するとの見方もあるが、アップルとしては性能よりも省電力に重きを置くのかもしれない。
なおアップルはチップを製造するTSMCと、A17の良品にのみ支払い不良品には支払わない(他社は支払う)特殊な契約を結び、数十億ドルを節約しているとの噂話もあった。
これにつき著名アナリストMing-Chi Kuo氏は、アップルは以前からTSMCに世界最先端のノード製造を求め、常に完成品(良品)を購入してきたこと。そしてTSMCが不良品チップのコストのほとんどを完成チップの販売価格に上乗せしていると述べている。
その証拠が「新型iPhoneに採用される新型プロセッサーのコストは毎年大幅に上昇」していることで、「今年のA17も例外ではない」と主張している。
要は今年が特別なわけではなく、毎年アップルが物理的に査収するのは良品チップだけだが、TSMCは不良品分を含めた代金を実質的に受け取っている、ということだろう。
いずれにせよiPhone 15 Proモデルが、米国価格で初めて1,000ドル(正確には999ドル~だが)の大台に乗ったiPhone X以来の大幅値上げになる可能性はますます高まったようだ。
- Source: Unknownz21(X)
- via: MacRumors