収縮期と拡張期の測定は無理とのこと
2025年の「Apple Watch Series 11」、血圧モニタリング機能を搭載か
アップルが2025年の新型「Apple Watch」に搭載すべく、血圧モニタリング機能の開発に力を入れていると米Bloombergが報じている。
血圧モニタリング機能は、アップルが数年にわたって取り組んできたと噂されてきたものだ。「早くても2024年」と言われたこともあったが、今年の「Apple Watch Series 10」では実現していない。
アップルの内情に詳しいMark Gurman記者は、ユーザーが高血圧かどうかを監視する機能は、早ければ2025年にも登場する可能性があるとの関係者の証言を伝えている。
この機能は収縮期(心臓が収縮したときの血圧)と拡張期(心臓が拡張したときの血圧)の基準値は測定できない。その代わりユーザーの血圧が上昇傾向にあるかどうかを追跡し、高血圧が検出された場合はアラートを送信するという。
以前の記事では、警告を受けた場合は医師への相談とカフ(腕帯)による検査が勧められ、Apple Watchからの情報を提供できるとも伝えられていた。
高血圧は自覚症状がないまま進行しやすく、脳卒中や心臓病につながる主要な原因であり、サイレントキラー(沈黙の殺し屋)として知られている。Apple Watchにより早期発見できれば、命を救える可能性も高まるだろう。
すでにApple Watchは心房細動や不整脈を検出する機能を備えており、心電図の測定にも使用できる。またSeries 9以降の最近のモデルでは、睡眠時無呼吸の検出および通知も可能となった。ほか、血中酸素飽和度を測定する機能もあるが、米国では特許問題により、現行モデルでは無効化されている。
さらにGurman氏は、アップルは引き続き非侵襲的な(注射針を刺すなど身体を傷つけない)血糖値モニタリング機能にも取り組んでいるが、その機能はまだ発売できる段階にはないとも報じている。同社は一部の従業員を対象に血糖値管理アプリをテストしているとの報道もあったが、実現は何年か先のことになりそうだ。