「Android対応寸前だったが見送り」という小ネタも

2024年のApple Watch、血圧測定と睡眠時無呼吸症候群を検知できる可能性

Image:Chinnapong/Shutterstock.com

将来のApple Watchにさらなる健康関連センサーが搭載されることは、複数の識者らが予想していることだ。その新たな噂話として、アップルが2024年の新型Apple Watchに血圧モニタリングと睡眠時無呼吸症候群の検知機能を追加すると著名ジャーナリストが主張している。

アップルの社内事情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、来年登場する「画期的な」血圧センサー技術の開発状況につき伝えている。

このシステムは、血圧が上昇傾向にあるかどうかをユーザーに知らせ、高血圧の際に何が起こっていたかを書き留める日記がつけられるという。その後、誤診の可能性を避けるため、医師に相談するか、正確な最高血圧と最低血圧が測定できる従来型のカフ(腕帯)でチェックするよう指示するそうだ。

そして将来的には、正確な血圧の数値を出し、関連する疾患の診断までできる見通しだという。が、まだ先の話だ」とも付け加えている。

さらに2024年には、Apple Watchベースの睡眠時無呼吸症候群検出機能も登場。それは睡眠と呼吸のパターンから身体の状態を推定して、医師の診察を受けるよう指示するとのことだ。

ほか、非侵襲的(注射針などを身体に刺さない)血糖値モニタリングの開発も続いているという。以前Bloombergは、シリコンフォトニクス(発光素子や受光器、光変調器などの素子を集積)チップにより皮膚の下にレーザーを照射し、体内の血糖値を測定すると報じていた

こちらも血圧システムと同じく、今のところ、実際の血糖値は測定しない。やはり血糖値がどのように上下しているかを監視し、糖尿病予備軍だと警告する。ただし、「少なくとも数年間は」製品化される見込みは低いままだという。今年初めにも「概念実証段階」と伝えられていたが、それから大きな前進はなかったようだ。

ほか、2024年にはAirPodsに補聴器関連機能を搭載する予定だという。AirPodsが市販の補聴器のように動作するほか、一般的に耳鼻科で実施されている聴力検査もできる見通しだと主張している。

今回の記事に言及はないが、将来のAirPodsについては心拍数を測定したり、深部体温を耳の内側から測るセンサーを積んだ試作機が開発中との報道もあった

またGurman氏は最新記事で、実はApple WatchがAndroid対応を「ほぼ完了」していたとの小ネタも報じている。

アップル社内では「Apple Watchとヘルスケアアプリを、流通している何十億ものAndroid デバイスと互換性を持たせる取り組みにも深く関与していた」とのこと。だが、もしもAndroidに対応すれば「iPhoneに対するApple Watchの価値を薄めてしまう」として見送られたという。

現在のApple WatchはiPhoneと密接に紐付けされており、その健康管理機能を手放せないためAndroidに乗り換えられないというユーザーも少なくないだろう。アップルの危惧は的を得ているのかもしれない。

関連キーワード: