遅れに一部のNVIDIA関係者が困惑か?
Switch後継機、発売遅れのおかげで性能が向上か。7nmに切り替えの可能性あり
任天堂はNintendo Switchの後継機種、通称「スイッチ2」を準備中であることを、今月初めにようやく認めたばかりだ。その搭載チップは数年前のNVIDIA製Tegra Orinをベースにしていると見られており、もっと早く世に出ていても不思議ではなかった。
実際、スイッチ2は本来は2023年に発売される予定だったが、遅れに一部のNVIDIA関係者が困惑していること。そして発売がずれ込んだことで、パフォーマンスが向上するかもしれないと報じられている。
主にAMDや未発表のゲームハードを扱うYouTubeチャンネル「Moore’s Law is Dead」は、発売延期の理由は分かっていないものの、遅れによりシステム設計になんらかの変更が加えられ、性能に若干の影響が出た可能性があると述べている。
当初スイッチ2のプロセッサーは、8nmノードを使う予定だったという。これは同チャンネルが以前から繰り返し主張しており、サムスンが製造するとのことだった。
だが、発売が2025年に延期されたのに伴い、より優れた電力効率や高性能、コスト削減のため、サムスン製のより微小なノードに移行した可能性があるという。
2023年時点のノードで製造したプロセッサーを使うことは、2025年には賢い選択とは言えないだろう。すでにPS5も搭載チップのプロセスノード微小化を進めており、初代は7nm、現行モデルでは6nmである。ゲームハードの供給不足は、チップ製造がボトルネックとなりやすいが、 たとえばスイッチ2が8nmから7nmに切り替えたとしても他のゲームプラットフォームとの競合は起こりにくいはずだ。
もしもスイッチ2でノードの微細化やハードウェアの再設計が行われた場合、ドック設置時には4.5TFLOPS(GPUの浮動小数点演算性能)程度になるかもしれないとのこと。以前の予想では4TFLOPSだったことから、10%以上もパフォーマンスが上がりうるわけだ。
今のところスイッチ2のスペックは確定していないが、自称リークが相次いだこと、「据え置きゲーム機と携帯ゲーム機のハイブリッド」を継承するとの予想から、おおよその見当はつき始めている。携帯モードでは、CPUの性能アップ=消費電力の向上がバッテリー持続時間と「どちらを取るか」であり、また手に持つデバイスとして本体を熱くするわけにもいかないからだ。
それでも、現行モデルの3倍となるRAM 12GBを搭載するとの噂が本当であれば、「内部的に粗く描いて最終的な表示を底上げする」超解像技術DLSSも使いやすくなり、ゲームのビジュアルは「PlayStation 5」や「Xbox Series X/S」に見劣りしないものになりそうだ。
- Source: Moore's Law Is Dead
- via: Wccftech