実際のUIが初公開

PlayStation VR2の機能公開。“プレイ中の自分の姿を配信”やシースルービューなど

Image:Sony Interactive Entertainment

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、ついに次世代VRヘッドセット「PlayStation VR2」のソフトウェア体験につき詳細を明らかにした。これまでハードウェアの仕様や、発売時に20作以上の「主要」タイトルを用意するとは発表されていたが、実際のUI(ユーザーインターフェース)を公開したのは初めてのことだ。

その中でも注目の1つが、自分のプレイ中の姿を配信できることだ。別売りのPS5用HDカメラをPS5に接続すれば、ボス戦で繰り広げられる動きやリアクションをリアルタイムで共有できるという。一般的に、VRゲームをプレイしている姿は他人に見られたくない印象もあるが、慌てふためきも再生回数増につながるYouTuberにとっては待望の機能かもしれない。

また新機能「シースルービュー」では、ヘッドセットを装着しながらでも自分の周囲を見渡せるという。つまり被っている状態でも、床に落としたPlayStation VR2 Senseコントローラーを探せるというわけだ。こうした事態は、VRヘッドセットのヘビーユーザーにとって「あるある」であり、ストレスを減らす配慮といえる。

Image:Sony Interactive Entertainment

この仕組みは、ヘッドセット正面に埋め込まれたカメラにより実現される。ファンクションボタンを押し込むなどすることで、周囲の映像とPS VRのプレイ画面を切り替えできるとのことだ。

またPS VR2内蔵のカメラと、PS5とPS VR2 Senseコントローラーにより周囲をスキャンし、プレイエリアをカスタマイズできるという。Meta Quest 2で言うところの、「ガーディアン」(動ける範囲のマーキング)に相当し、モノにつまずいたり、家具にすねをぶつけることを防ぐ機能だ。

ゲームプレイ中に、設定したプレイエリアの境界線に近づくと、それが画面に表示されてプレイヤーに警告する。また一度設定したプレイエリアは保存され、同じ場所で遊ぶ場合は設定し直す必要がない…という仕様も、ほぼQuest 2と同じと思われる。

Image:Sony Interactive Entertainment

ちなみにQuest 2のガーディアン設定は、当初はコントローラーで動けるエリアを線引きしていく方法に限られていたが、現在では素手によるハンドトラッキングにも対応している。PS VR2は「コントローラーありき」のようだが、発売後のアップデートで改良されていくのかもしれない。

さらにVR以外の使い道として、「シネマティックモード」も紹介されている。これは仮想空間上の巨大な画面で、PS5のUIやVR非対応の通常のゲームおよびコンテンツを楽しめるという、既存のVRヘッドセットでもお馴染みのモードだ。解像度は1,920×1,080でHDRに対応し、周波数は24/60Hzまたは120Hzになるとのこと。そしてVR対応コンテンツは4,000×2,040となり、HDRと90Hz/120Hzの表示が行える。

なお今回もソニーは、PS VR2の発売時期に触れていない。有名アナリストのMing-Chi氏は2023年初めの発売を予想しているものの、やはりPS5の周辺機器という位置づけだけに、PS5自体の品不足を解消できないうちは、発売時期を決めるのは難しそうだ。

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