どんどん発売時期の噂が後ろ倒しに

マイクロLEDのApple Watch Ultra、コスト高止まりで発売時期が不透明に

Image:Rezeki2031/Shutterstock.com

アップルが将来の「Apple Watch Ultra」にマイクロLEDディスプレイを採用するとの噂は、何度となく報じられてきた。もっか関心は「いつ発売されるか」に集中しており、2024年内に出ないことはほぼ確実のようだ。

その追加情報として、アップルが部品サプライチェーン構成もまだ出来ておらず、「2026年発売も難しい」と韓国の電子業界誌The Elecが主張している。

これまでの最新の観測は、台湾の調査会社Trendforceが伝えていた「2026年に発売」だった。これでさえ、主流となっていた2025年発売説より1年遅れだ。

しかし、The Elecによると、最大の障害はマイクロLED製造コストの高さとのこと。生産歩留まりの低さを考慮して試算すると、2インチ前後のマイクロLED製造原価は150ドルに達し、2インチ有機ELパネルの38ドルに比べて約4倍に上るという。

そのため、現時点ではマイクロLED関連サプライチェーンの構築も完了せず、2027年の発売でさえ「不透明」だと伝えている。

上記のTrendforce報告では、「次世代Apple Watch」のマイクロLEDディスプレイは現行Ultraの1.93インチから2.12インチへと大型化し、画面パネルのコストは120ドル程度だと述べていた。それでもアップルのサプライチェーンに対する「強力な交渉力」により抑えた結果だとしていたが、交渉力の域を超えているのかもしれない。

ほぼ10年にわたり、アップルは独自マイクロLED技術の開発に取り組んできたと言われている。この次世代ディスプレイは明るさ、色再現性、ダイナミックレンジ、視野角、効率において有機ELを凌駕し、画像をディスプレイガラスの上に「絵を描いたように」見えるとの証言もあった

アップルは長期的には、iPhoneやiPad、Macの液晶や有機ELパネルをすべてマイクロLEDに置き換える計画を立てているとの報道もあった。こと有機ELについてはサムスンに依存している現状を断ち切り、自社の利益率を上げるためと見られている。

だが技術的にもハードルが高く、下請けには利益のうま味も少ないマイクロLEDの製造にサプライチェーンを巻き込むのは、アップルといえども困難なのかもしれない。

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