補聴器機能がゲームチェンジャーに?

第3世代AirPods Pro、噂されている5つの新要素。発売は2025年秋か

Image:Moma okgo/Shutterstock.com

アップルはAirPods Proの次世代モデル(第3世代)を開発中であり、2025年頃に発売予定だと噂されている。通称「AirPods Pro 3」につき、これまで予想されてきた様々な新機能をまとめて振り返っておこう。

一新されたデザイン

アップルの未発表製品に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、AirPods Pro 3は新たなデザインを採用すると主張している。具体的に何が変わるのかは謎のままだが、新機能に対応するため、イヤホン本体と充電ケースの両方をアップデートするとみられている。

オーディオ品質の改善

アップルはAirPodsをリニューアルするたびに音質を向上させる傾向があり、AirPods Pro 3でも同じ改良が施されるとの噂がある。また、ANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)がさらに良くなる可能性もあるだろう。

アップルがVision Proヘッドセットに注力しており、USB-C対応の第2世代モデルも連携でロスレス対応になることから、オーディオ品質はこれまで以上に重視されるはずだ。

更新されたチップ

AirPods Pro(第2世代)はH2チップを搭載しているが、次世代AirPods Proは高速なチップを搭載すると予想されている。

現在のH2チップは、ACNからヘイSiri、Bluetooth切り替えの高速化、適応型オーディオに至るまで、あらゆる機能を支えている存在だ。Appleシリコン(独自開発チップ)はスケーラブル設計を採用しているため、iPhone向けチップの進化は他のカテゴリーにも波及しやすく、次期Hシリーズチップも恩恵を受けるかもしれない。

聴覚ヘルスケアや補聴器機能

ここ最近、AirPodsにはライブリスニングや「会話を強調」といった聴覚を補う機能が追加されている。その延長として、今後1~2年のうちに「聴覚の健康に関して目覚ましい機能」が実現する可能性があるとも報じられていた

将来的には、様々な楽曲やサウンドを再生して聴力をテストして、その結果を簡単に提供できるようになるかもしれない。それはApple Watchの心電図アプリのように、自動チェックではなくユーザーが自覚的にアプリを起動する方式となるとも言われている。実際、アップルはリサーチアプリを通じて、数千人の被験者を対象にテストを行ったことがある

また、Gurman氏もAirPodsに「補聴器機能」が追加されると予想していた。すでにAirPods Proは周囲の雑音をカットして、対面での会話を聞き取りやすくする「会話を強調」機能もサポート済みだ。現行モデルでも高価な補聴器に匹敵する性能があるとの調査結果があっただけに、実現すればゲームチェンジャーになる可能性もある。

心拍数や体温の測定

将来のAirPodsに様々な健康関連センサーの搭載が検討されていることは、複数の情報源が伝えてきた。

その1つが体温測定機能であり、Gurman氏は「外耳道から測定する」「Apple Watchが寝ている間に手首から収集するものより正確だ」と述べていた。The Wall Street Journal報道も、耳の内側から深度体温を取得すると報じていたことがある。

もう1つが、心拍数検出センサーだ。これは中国のテックサイト52Audioが発信していたほか、Gurman氏もアップル社内で「検討」されていると聞いたという

アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏も、AirPodsにさらなる健康関連機能を追加すると何年も前から主張している。実際アップルは、心拍数や体温、発汗レベル等をモニタリングする生体センサーを搭載したAirPodsの特許を取得済みだ

発売は2025年?

これにつきGurman氏は、2025年に登場すると手短に述べていた。アップルは新型iPhoneと同時に新型AirPodsを発表することが多いため、同年の秋頃になるのかもしれない。

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