日本での提供時期は不明

iPhone 14/15、米国で衛星経由のロードサービス提供開始。日本からの旅行者も利用可能

Image:Brian Tong/YouTube

iPhone 14シリーズ以降に搭載された「衛星経由の緊急SOS」機能は、これまで多くの人命を救ってきた。その延長上にある、衛星経由のロードサイド・アシスタンス(日本でいうロードサービス)機能が米国で提供開始された。iOS 17をインストールしたiPhone 14シリーズおよびiPhone 15シリーズで利用できる。

これは米国内のユーザーが携帯電話やWi-Fiの電波が届かない場所にいるとき、AAA(米国自動車協会)のロードサービスを呼び出せる機能だ。つまり、万が一クルマが圏外で故障や燃料切れ、事故などのトラブルが起こった場合でも、駆けつけてもらえるわけだ。

本機能は9月のiPhone 15シリーズ発表イベントでも言及されており、米国向けにサポートページやハウツー動画も公開されている。

この機能を使うには、メッセージアプリを開き、新規メッセージを開始。次に宛先に「ロードサイド(roadside)」と入力する。携帯電話やWi-Fiの圏外であれば「ロードサイド・アシスタンス」のオプションが表示されるので、これをタップ。あとは画面の指示に従ってメニューを選び、iPhoneを衛星に接続して助けを求める。アップルによれば、空と水平線がよく見える屋外にいる必要があるという。

この機能を、テック系レビュアーのブライアン・トン氏が実演したビデオを公開している。

トン氏は、車のバッテリーをジャンプスタートさせるためAAAを呼び出し、この機能をデモしている。そうしたバッテリー関連トラブルのほか、車からの締め出しやパンク、燃料切れなど、AAAが提供するサービス全般を利用できる。

この機能はiPhone 14またはiPhone 15シリーズをアクティベーション後、2年間は無料で利用できる。AAA会員であればプランに基づくサービスが提供され、非会員でも有料でサービスを利用できる。

公式リリースによれば、衛星経由のロードサービスは「まずは」米国で利用可能となり、時間を掛けて他の国や地域にも展開していくようだが、詳細は明らかにされていない。また米国外でiPhoneを買ったユーザーも(特定の地域を除く)米国を訪れた際には、滞在中に利用可能である。旅行中にレンタカーを使う場合も、いざという時に頼りになりそうだ。

かたや衛星経由の緊急SOSは、iPhone 14シリーズの場合は最速で2024年9月~10月に期限切れになるはずだった。だが、今月半ばにあと1年延長すると発表されている

もっとも、日本ではいまだに利用できない。2023年11月時点では、対象地域はオーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ポルトガル、スペイン、スイス、英国、米国のみ。少しでも早く、対象地域の拡大を望みたいところだ。

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