これは朗報

アップル、iPhone 14の衛星緊急SOSサービス無料期間を1年延長

Image:Apple

アップルが、iPhone 14ユーザーを対象に、衛星を利用した緊急SOS発信の無料利用期間を1年延長すると発表した。これで、iPhone 14とiPhone 14 Proのユーザーは、iPhone 15とiPhone 15 Proのユーザーとともに、今後2年間はこの機能を無料で使えることになる。

この衛星緊急SOSサービスは、昨年発売されたiPhone 14で初めて搭載。携帯電話網の範囲外で何らかのトラブル、たとえば登山中に遭難してしまうといった問題に遭遇したユーザーが、緊急通報サービスへテキストメッセージを送信するための機能だ。

Appleは水曜日のリリースで、この機能が「世界中で命を救うのに役立っている」と、延長発表のリリース文で述べた。

一方、Androidスマートフォン向けに同様の衛星電話サービスの導入を計画してきたイリジウムとクアルコムは、11月9日に提携を解消すると発表している。その理由は、Androidスマートフォンメーカーによるこの機能の製品採用が進まなかったためとされる。アップル以外のメーカーは、衛星を使ったSOS機能の提供に関心がないことが、浮き彫りになった格好だ。

投資銀行のウィリアム・ブレア&カンパニーのアナリストは、投資家向けメモの中で、「スマートフォンメーカーが自社の携帯電話に組み込むことができるにもかかわらず、スマートフォンメーカーは『収益化モデルについての見通し』を持っていない」とし、クアルコムが提示した価格が採用見送りの原因になったとの見方を示した。

もちろん、アップルも衛星緊急SOS機能を提供するためには、衛星通信会社に料金を支払っているはずだ。クアルコムとイリジウムの提携解消を見れば、それは安いものではなさそうであり、いずれはユーザーに対して使用料を請求するようになるだろう。それがいつからになるのか、いくらになるのかはまだ発表がない。

ちなみにアップルは今年9月、衛星SOS機能に携帯通信エリア外からロードサービスへ連絡する機能も追加している。この機能はiPhone 15ユーザーが2年間無料で利用できる。

関連キーワード: