超解像技術DLSSがカギ

Switch 2はレイトレーシング対応、1080pのゲームも滑らかに動く可能性

Image:Jack Skeens/Shutterstock.com

Nintendo Switchの後継モデル、通称「スイッチ2」に関しては、搭載プロセッサーがNVIDIA製の「Tegra T239」となることが有力視されている。現行モデルのTegra X1よりも、かなり強力なTegra Orin(T234)チップのカスタム版と噂されるものだ。

このプロセッサーが、スイッチ2の実機でどれほどの性能を発揮するのか。ゲームグラフィックスの解析で知られるDigital Foundryが、「レイトレーシングありで1080pのゲームを30fps以上で動かせる」との推測を発表している。

Digital Foundryは新たなYouTube動画で、T239のスペックを擬似的に再現している。具体的にはCPUがCore i7-1360p、メモリは16GBの4800MHz LPDDR5、ストレージは512GB SSD、グラフィックボードとしてRTX 2050を搭載したノートPC「Dell Vostro 16 5630」を使っている。

RTX 2050はT239と同じくAmpereアーキテクチャGPUを搭載し、CUDAコア数はT239よりも少し多く、1536に対して2048となっている。なお以前、T239のCUDAコア数は1280との説もあったが、現在では1536説が有力である

T239もLPDDR5メモリを採用するとみられるが、RTX 2050内蔵の4GB VRAMはスイッチ2のRAM総量(ゲーム機ゆえにメインメモリとVRAMは共有となるが)よりも少ない可能性が高い。

スイッチ2の技術デモで動いていたという「The Matrix Awakens」はこのPCでは動作しない。だが、『Fortnite UE5 with Lumen』や『Death Stranding』『Control』『Cyberpunk 2077』『A Plague Tale』などは動いている。

DLSSのおかげで、これら全てがレイトレーシングを有効にして1080p・30fps以上で動いており、1440pでも許容範囲内のパフォーマンスで動作するものもあった。こうした検証から、Digital Foundryはスイッチ2が間違いなく前世代機(PS4やXbox Oneなど)に匹敵するパフォーマンスを実現し、超解像技術DLSSが重要な要素になると予想している。

スイッチ2の性能がPS4等に近いことは、アクティビジョン・ブリザードの幹部が「任天堂から説明を受けた」と述べていた。また、DLSSのアップスケーリングにより現世代機に肉薄できるとの見通しは、複数の情報源が伝えてきたことだ。

スイッチ2は現行機の大成功を支えた「携帯ゲーム機と据え置き機の両立」を引き継ぐとみられており、それだけに性能が低めに抑えられると懸念されていた。だが、相次ぐリーク情報や識者らの見解から、しだいに懸念が払拭されてきたと言えそうだ。

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