15 Pro Maxより価格がさらに上がりそう

「iPhone 16 Pro Max」向け“テトラプリズム”望遠レンズ、製造コスト30%アップか

Image:Apple

iPhone 15 Pro Maxにのみ搭載されたテトラプリズム(いわゆるペリスコープ型)望遠カメラは、来年の「iPhone 16 Pro」と「iPhone 16 Pro Max」両方への搭載が有力視されている。予約開始直後からiPhone 15 Pro Maxの人気が高いことからも、理に適った展開だろう。

しかし、2024年モデル用のテトラプリズムレンズの製造コストは30%上がる可能性があると、著名アナリストが独自の情報源に基づき主張している。

アップルのサプライチェーンに精通するMing-Chi Kuo氏は自らのブログで、iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxにはテトラプリズム望遠カメラが搭載されると主張。そして「テトラプリズム望遠カメラを搭載したiPhone」の出荷台数は、2024年に7000~8000万台に達すると予測している。

そしてアップルはモジュールの歩留まりを向上させるため、サプライヤーに対してレンズの仕様を急きょ引き上げ、より精密なレンズ組立てにより組み立て公差(工程におけるバラツキの許容量)を補うことを望んでいるという。

iPhone 15 Pro Maxの高い需要に生産が追いついていないことは、望遠レンズ製造がボトルネックになっているとの報道もあった。最初からより高い精度を求めることで、不良品の発生率を減らすアプローチだろう。

その上アップルはサプライヤーに増産まで要求したため、iPhone 16 Pro Max向け望遠レンズの単価は約30%上昇し、6~6.5ドルになったという。

iPhone 16 Pro両モデルにテトラプリズム望遠カメラが搭載される見通しは、以前からのKuo氏の持論である。どちらもモデルも画面サイズが少し大きくなり、より大きな内部スペースが確保できるため、搭載できるとのことだった。今年のiPhone 15 Proは、スペースの余裕がなくて搭載が見送られたというわけだ。

ただしiPhone 16 ProとPro Maxとでは、望遠レンズの性能に差がつけられるとの噂もある。iPhone 15 Proの焦点距離は77mm、iPhone 15 Pro Maxは120mmだが、iPhone 16 Pro Maxは300mmを超えると著名リーカーは述べていた

Kuo氏が製造コストの上昇をiPhone 16 Pro Maxに限っていることは、小さなProモデルにもテトラプリズム望遠カメラが搭載されつつも、やはり差別化があると示唆しているのかもしれない。

iPhone 15 Pro Maxの米国価格が前モデルより100ドル上がっているが、それが新方式の望遠カメラが原因だとすると、iPhone 16 Proもやはり値上げされ、iPhone 16 Pro Maxはより大きな値上げ幅となる可能性もありそうだ。

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