米国の成人ユーザーについての話

マスク氏による買収後、Twitterユーザーの利用時間が減少との調査報告

Image:Tada Images/Shutterstock.com

調査会社のPew Researchによると、米国の成人Twitterユーザーの「過半数」がイーロン・マスク氏によるTwitter買収後、このSNSでの活動を一時休止していたことがわかった。また、このSNSで「最もアクティブ」なユーザーも、以前より投稿頻度が減少しているという。

Pew Researchは1万701人のTwitterユーザーに対して行った調査に基づく報告書で「過去12か月間にTwitterを利用したアメリカ人ユーザーの10人に6人が、その間に数週間以上Twitterを休んだことがあると回答」したとのこと。また別の報告では、Twitterの「最もアクティブな」ユーザー1,002人の「実際の行動」を追跡し、マスク買収後の数か月間は「投稿が顕著に減少」し、1か月あたりの平均ツイート数は約25%減少したと述べている。

報告内容が正しければ、Twitterの「アクティブなユーザー」によるエンゲージメントが低下していることになる。ただPew ResearchはTwitterユーザーの大半はほとんどツイートすることなく「潜伏」しており、Twitterにおける全ツイートの98%は、ユーザー全体の20%が投稿しているのだそう。

ただ、「最もアクティブなユーザー」たちのあいだで「1年後にTwitterを使用している可能性がまったく高くない」もしくは「あまり高くない」と答えたのは25%にとどまり、ツイート数が減ったからと言ってTwitterをやめるほどの心境の変化があったわけでもない様子だ。

この調査報告はなぜ利用時間やツイート数が減少したのかをフォローしておらず、たとえばマスク氏によるTwitterへの変更の数々がそうさせたのか、MastodonBlueskyといった類似サービスでの活動が増えたのか、それ以外の理由があるのかなどは不明となっている。一方、報告からはTwitterユーザーがマスク氏に対する言及を含むツイートが増加しており、同氏の存在感が増していることもわかる。

これらのユーザーは、マスク氏がプラットフォームを買収している最中の2022年4月14日から10月26日の間に平均3回、マスク氏に関するツイートをしていたが、売却が決定した後の数か月間ではそれが平均6回に増えているという。

マスク氏は先日、自身に代わるTwitterのCEOとしてNBCUの元幹部であるリンダ・ヤッカリーノ氏を指名したことを明らかにした。しかし、ヤッカリーノ氏はおもにマーケティング畑の人物であり、マスク氏はCTO兼会長として、Twitterの実質的な舵取りを継続すると考えられている。

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