難聴でも数人に1人しか補聴器を使わないデータもあり

AirPodsに「補聴器機能」、2年以内に追加される可能性

Image:Pixsooz/Shutterstock.com

アップルがワイヤレスイヤホン「AirPods」に健康関連機能を搭載するとの噂話は、数年前から囁かれてきた。昨年秋に発売されたAirPods Pro(第2世代)でも実装を予想する声はあったが、結局は空振りに終わっている。

しかし、今後1~2年のうちに「聴覚の健康に関して目覚ましい機能」が実現する可能性があるとの有力情報が伝えられている。

アップルの内情に精通するBloombergのMark Gurman記者は、ニュースレター「Power On」最新号で同社が来年か再来年に「AirPodsを健康ツールにアップグレードする」と予想。さらに「ある種の聴覚データを取得する機能」を追加すると述べている。

近年のAirPodsにはライブリスニングや「会話を強調」といった聴覚を補う機能が追加されたほか、AirPods Pro(第1世代)は高価な補聴器に匹敵するかもしれないとの研究報告もあった

もっともGurman氏は、これらの機能がFDA(米食品医薬品局)の承認を受けておらず、補聴器の代わりとなれるデザインでもないと指摘。とはいえ、アップルの健康産業志向を考えると、近い将来AirPodsがこの種の(補聴器的な)機能を「より公式に」担うと予想されている。

将来のAirPodsに健康関連センサーが追加で搭載されるとの見通しは、複数の情報源が述べていることだ。有名アナリストMing-Chi Kuo氏のほか、Gurman氏もユーザーの心拍数や体温を測定する機能がアップル社内で「検討」されていると報じていた。またThe Wall Street Journalも、深部体温を耳の内側から測るセンサーを積んだ試作機が開発中だと伝えたことがある。

これら新機能のうち、補聴器については現行モデルでもスピーカーやマイクが搭載されており、ファームウェア更新により実現する可能性もあるだろう。またアップルは、HomePod miniの隠し機能だった温度と湿度センサーを後に有効にしたこともあり、AirPodsの新製品を待たずとも、購入済みの製品に補聴器機能がやって来ることもあり得そうだ。

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