iPhone連携はアップルに話を通してない?

Windows 11のタスクバーにAIチャットが統合。iPhone連携やメモ帳にタブ追加も

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マイクロソフトは2月28日(米現地時間)、Windows 11の大型アップデートに導入する新機能を発表した。その中でも目玉とされるのが、AIチャットボットを搭載した検索エンジンBingがタスクバーに統合されることだ。

公式発表によると、画面下部にある検索ボックスからBing AIが直接に使えるようになるという。一般的なウェブ検索のほかチャット、質問への回答、コンテンツの生成など、タスクバーから全機能にアクセス可能になるとしている。

最近、マイクロソフトのAIチャット技術をめぐる動きはめまぐるしい。先月初めにChatGPTを開発するOpenAIの技術を統合した「新しいBing」とEdgeブラウザーのアップグレードを発表し、直後に利用者が殺到したためか暴走が多発して会話回数を制限。その数日後に制限を緩める一方で、先月末にはスマホでも利用可能としている

もっとも、本機能を使うためにはBingプレビューに参加していることが必須だ。利用希望者は、公式サイトからウェイティングリストに登録しておくといいだろう。

ほか、次期大型アップデートでは魅力ある新機能がいくつかあるようだ。以下、抜粋して紹介しておこう。

iPhoneとWindows 11 PCの連携(Phone Link for iOS)

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すでにWindows 11とAndroidスマートフォンの連携は実現していたが、それがiPhoneにも広げられる格好だ。

iPhoneとPCをペアリングすると、iMessage(iOSメッセージアプリ)相当の通話やメッセージなどのほか、iPhoneの機能がPC上でも使えるようになるという。ただしグループメッセージへの返信や、メッセージ内にメディアを添付しての送信はサポートされていないとのこと。

もっとも米9to5Macは、マイクロソフトがアップルの公認を得ていない(iPhone側のiMessageとは、あくまでBluetooth経由でやり取りしているだけ)と推測。そのため、アップルが回避策を封じて使えなくする可能性もあると指摘している。

タッチエクスペリエンスの向上

タッチ操作でウィンドウを簡単に配置できたり、スタートボタンや、ウィジェット、クイック設定を簡単に出し入れできる、新たなタッチジェスチャーも追加される。

さらにタブレットPCとキーボードを切り離すと、タスクバーが瞬時に消え、画面が広く使えるという。上にスワイプすると、タスクバーは元に戻るため、不自由することはなさそうだ。

メモ帳アプリにタブ機能が追加

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これまでWindows Insiders限定だったメモ帳アプリ(Notepad)でのタブ機能が、ついに公式のものとなる。昨年末、マイクロソフト従業員が「Windows 11のNotepadにタブが付いた!」と社外秘のコメントと合わせて投稿した一幕もあったが、ようやく誰もが使えるようになる見通しだ。

これはエクスプローラーへのタブ機能追加に続く動きであり、他のWindows 11標準アプリにもタブが追加されていくのかもしれない。

これら新機能を含む大型アップデートは、Windows 11 22H2対応PCを対象にロールアウトが開始されているという。早く使いたい人は、設定から「Windows Update」を開き、更新プログラムをチェックしておくとよさそうだ。

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