Tensor G2チップが不安材料?

Google折りたたみスマホ「Pixel Fold」、重いがバッテリー容量も大きいとの情報

Image:Jon Prosser

Google初の折りたたみデバイス「Pixel Fold」が、何度かの発売延期を経て、ようやく今年5月に登場するとの噂もある

その最新情報として、Pixel Foldはかなり重くなるが、これまでの折りたたみ機の中で最大のバッテリー容量を誇るとの予想が報じられている。

Pixel Foldの各種寸法はすでにリークされており、Oppo Find N2に近いデザインになるとのレンダリング画像モックアップも公開済みである。その高さは140mmで同じぐらいだが、折りたたみ時の横幅はPixelが80mmで、Oppoの72.6mmよりも少し広いようだ。

ちなみにGalaxy Fold4は高さ155.1mm、折りたたみ時の幅は67.1mm。つまりPixel Foldはタテが短く、横幅が広いことになる。

このワイド化により、Pixel Foldを広げたときはGalaxy Foldのような正方形に近いものではなく、横長の長方形というタブレットのようなイメージだ。これまでGoogleが取り組んできた大画面向けの最適化は主にタブレット向けであり、それはPixel Foldのアスペクト比にも反映されているようだ。

またマルチタスク時に2つのアプリを左右に並べても、サイズが大きいため快適に使いやすいと思われる。Oppo Find N2は横幅が狭く、タブレット向けインターフェースは窮屈に感じるとの声もあった。

そしてPixel Foldの重さは、米9to5Googleの情報筋によれば、サムスン「Galaxy Z Fold4」(263g)より重いとのこと。初代Surface Duoの250g、Oppo Find Nの237gを遙かに凌ぎ、小型のタブレット級に達しているようだ。Pixel 7 ProもPixelスマホとしては重い212gだが、それさえ軽く感じられるだろう。

ただ唯一の救いは、バッテリー容量が、Galaxy Z Fold4の4,400mAhやOppo Find N2の4,520mAhより上回っていると伝えられていることだ。やはり情報筋によると、Pixel Foldのそれは5,000mAhに近くになるそうである。

これまでの折りたたみデバイスのバッテリー持続時間は、「大画面と薄型設計」を両立させる必要もあり、かなりの妥協を余儀なくされてきた。Googleがバッテリー持ちを重視することで、他社デバイスと差別化できるポイントになるかもしれない。

だがその一方、他社の採用するSnapdragon 8 Gen2などの最新チップは省電力性能の向上が著しい。たとえば同チップを搭載したGalaxy S23 Ultraは、2日以上も持ったとの検証結果もあった。Pixel Foldに採用されるというGoogle Tensor G2チップは、先代のG1よりは省電力性能が改善されているものの、クアルコム製チップに及ばなければ、大容量バッテリーの利点が相殺されかねない。

ただ、Pixel 7シリーズも最高のハードウェアを備えているとはいえないが、消しゴムマジックなどの便利なツールがそれを補って余りあるとの評価もある。最終的なPixel Foldの価値は、GoogleのAIやソフトウェアも含めて決まることになりそうだ。

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