「中国リスク」を避けるため?

ベトナムでApple WatchとMacBook Proが生産開始? iPadに続き中国から移行か

Image:Novikov Aleksey/Shutterstock.com

アップルが米中関係の緊張や台湾をめぐる危機といった「地政学的なリスク」を減らすため、中国以外での生産を増やそうとしていることは何度か伝えられてきた。その最新の動きとして、同社のサプライヤーがApple WatchとMacBook Proの両方を、ベトナムで試験的に生産開始したと報じられている。

すでにアップルは、iPadの一部生産を中国からベトナムに移したとみられていた。もともと中国への依存を減らすつもりだったが、新型コロナ対策のロックダウン(都市封鎖)によりサプライチェーンが混乱したため、予定が前倒しになったとされていた。

日経アジア(日経の英字メディア)によれば、アップルはApple WatchとMacBook Proを初めてベトナムで製造する方向で交渉しているという。それに向けてサプライヤーであるLuxshare Precision IndustryとFoxconnが、ベトナム北部でApple Watchのテスト生産を始めたとのことだ。

また匿名の情報筋は、アップルが「AirPodsやApple Watch、HomePod」等につき、ベトナムで「大きな計画」を準備していると述べている。このうちAirPodsは数年前から現地で組み立てられているが、有名アナリストMing-Chi Kuo氏は、次期「AirPods Pro 2」も中国からベトナムに生産を移しているとツイートしていたことがある。

その次がApple Watch、さらにはMacBook Proというわけだ。Apple Watchは必要なサプライチェーン網は小さく、生産拠点を移しやすいものの、極めて精密な組立が要求されるとも伝えられている。

またMacBook Proの部品も以前よりモジュール化(複数の部品を組み合わせたユニット化)が進んでおり、中国以外で生産するハードルは下がっているという。ただし「どうやってコスト競争力をつけるかは別の課題だ」とのことで、やはり中国ほど近場にサプライチェーンが集約されていないために輸送コスト等がネックとなっているようだ。とはいえ、これらを乗り越えればベトナムにとって(製造技術力を向上させる上で)さらなる勝利となる、と予想されている。

ちょうど数日前、第10世代iPadが10月発売に向けて準備中ながらも、中国が猛暑のなかで計画停電を実施するため生産に影響が及ぶことが懸念されていた。今後もアップルが中国への依存度を下げ、生産をアジア諸国に分散させてリスクを抑える努力が続けられることになりそうだ。

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