部分的にはiPhone 14を超えるスペックに?

「iPhone SE 4」はiPhone 14ベースで48MPカメラに強化、アクションボタン搭載?

Image:ALDECA studio/Shutterstock.com

アップルの廉価スマートフォン「iPhone SE 4」(第4世代iPhone SEの仮称)が開発中であることは、複数の情報源が主張していることから信ぴょう性が高まった。それに続き、米MacRumorsが独自の情報源に基づき、前モデルから「デザインとハードウェアの両面で大幅な変更が加えられる」見通しだと報じている。

今回の情報によれば、開発コード名「Ghost」のiPhone SE 4は、iPhone 14のシャーシを改良した筐体を採用し、内部テスト用のテストパラメーターも同じものが使われるという。

筐体に関しては、2つの大きな変更が予想されるとのこと。1つは、最近iPhone 15 Proに初採用された多目的ボタン「アクションボタン」採用だ。もう1つは、EUの規制に対応するため、USB-Cポートを搭載する予定だという。

その2つ以外はiPhone 14の筐体と大差はなく、iPhone 15シリーズのような丸みを帯びたエッジは採用されない可能性が高いそうだ。

背面については、第3世代SEと同じくシングルカメラ+フラッシュという構成。ただし、カメラバンプ(カメラ部品を収める一角)のデザインは少なくとも5種類が開発中であり、それぞれ細かく違うとのこと。これらは大まかに、2つに分類されるという。

  • カメラとフラッシュが1つの長方形のカメラバンプに収納
  • カメラ部分のみが背面から浮き上がっている

それより興味深い予想は、「iPhone SE 4が48MPカメラを採用する可能性がある」というものだ。もし実現すれば、第3世代からの強化に留まらず、フラグシップ機だったiPhone 14(12MP)さえ上回ることになる。

またディスプレイに関しては、iPhone 14から “派生” した新たな有機ELパネルが採用される可能性が高い。Touch ID内蔵ホームボタンはなくなり、代わりにFace IDが搭載されるという。実際、Face ID関連ハードウェア用の社内コード名「Pearl」への複数の言及が、iPhone SE 4に関連して発見されているとのことだ。

最新情報では、アップルが開発中と噂の5Gモデムにも触れている。iPhone SE 4搭載でデビューを飾るとして、事実上セットで語られてきたものだ。

独自5Gモデムは「Sinope」のコードネームで呼ばれ、実際にiPhone SE 4およびiPhone 15 Pro Maxの派生モデル(社内コード名「D84S」)でテスト中だという。もともと新型モデムは(2024年の)「iPhone 16」シリーズに初搭載される予定だったと述べている。

しかし、事情が変わったかもしれないようだ。最近クアルコムは、2026年までアップルにスマートフォン用モデムを供給すると発表しており、「アップルが5Gモデム開発に苦戦している」との観測を補強していた。

これまでiPhone SE 4は、モデムのテスト専用に開発されたに過ぎず、量産や一般ユーザー向けの発売は想定していないとの見方もあった。だが、カメラ周りに複数のデザインを準備したり、アクションボタンの搭載に多大な労力をかけていることは、単なるテスト専用機としては説明が付かないというわけだ。

MacRumorsは、これら「量産試作前の予備的な情報」に過ぎないとも付け加えている。まだ開発プロセスの初期段階にあり、途中での仕様変更は常にあり得るため、最終的な量産版の仕様と完全に一致しないかもしれないとのことだ。

昨日のリーカー情報と総合すれば、iPhone SE 4は「USB-C版iPhone 14、メインカメラを48MPに強化しつつ超広角カメラを削除」といったところだろう。アクションボタン搭載・非搭載については論者により見解が分かれているが、アップル社内で最終的な仕様が固まるまで決まらないのかもしれない。

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