ゼリースクロールは解消されない?
第7世代iPad mini、2023年内に発売とのサプライチェーン予想
次期「M3」チップ搭載iPad Proは、チップ製造を請け負うTSMCが歩留まりの問題を抱えていることもあり、発売は2024年までずれ込むことは確実視されている。その一方で、最上位チップを積まない次期iPad miniに関しては、様々な噂が飛びかっていた。
そんななか、アップルが第7世代iPad miniを2023年内に発売する可能性があると、サプライチェーン情報誌DigiTimesが報じている。
同誌は2023年後半には世界のタブレット市場が停滞するとの記事のなかで、第4四半期(10月~12月)には「新しい小型iPadの注文がある」ため、アップルの市場シェアが回復すると主張している。
2023年内に第7世代iPad miniが出るとの予想は、複数の識者らが述べていたことだ。BloombergのMark Gurman記者は今年初め、小規模な「スペックアップ」を伴うアップデートがある可能性もなくはないと言及している。
また著名リーカーShrimpApplePro氏も、Apple Watch Series 9/Apple Watch Ultra 2を語る文脈にて「少なくとも1つの新型iPadが登場する証拠を見た。おそらくmini 7だ」と語っていたことがある。
しかし、アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は「新型iPad miniは2024年第1四半期に量産される可能性が高い」と主張。さらに今月初め、「iPad新モデルは年末まではなさそうだ」ともX(Twitter)で述べていた。
現行の第6世代iPad miniには、iPhone 13シリーズと同じA15 Bionicチップが搭載されている。iPhone 15のA16およびiPhone 15 ProのA17 Proチップとの最大の違いは、写真品質を向上させる「Photonic Engine」の有無である。もしも新型iPad miniにA16が積まれるのであれば、自撮りカメラや背面カメラの強化も伴うのかもしれない。
またiPad Proの最新モデルは、Wi-Fi 6EやBluetooth 5.3といった無線周りのアップグレードがもたらされていた。iPad miniも高速ネット接続を実現する可能性がありそうだ。
第6世代iPad miniで最も不満の声が高かったのは、おそらく縦置きにしたとき左右のスクロール速度が違う「ゼリースクロール」現象だろう。次期モデルでは画面リフレッシュレートを向上させれば解消するはずだが、専門家はコストの問題から望み薄だと示唆していた。