開発が事実としても発売されるとは限らず
アップル、すでに数年後のiPhone用「A19 Bionic」やMac用「M5」チップの開発に着手か
アップルの次期iPhone Proモデル用「A17 Bionic」やMac用「M3」チップがまだ姿を現していないなか、すでに数年先の「A19 Bionic」と「M5」を開発中である手がかりが見つかったと報告されている。
X(Twitter)ユーザーの@_orangera1n氏は、「アップルはA19とM5 Pro/Max/UltraのSoC着手したようだ」とポスト。それと合わせてチップ識別子リストのスクリーンショットを公開している。
これと合わせて、@_orangera1n氏はAppleシリコン(独自開発チップ)の識別子Wikiを紹介。A14 Bionicが0x8101、A15 Bionicが0x8110、A16 Bionicが0x8120……という命名規則に照らせば、CPID(識別子)0x8150は「A19 Bionic」というわけだ。
さらに、現行のMac用M2チップが0x8112、M2 Proが0x6020、M2 Maxが0x6021、M2 Ultraが0x6022である。そこから、0x8142=「M5」、0x6050=「M5 Pro」、0x6052=「M5 Max」と推測できる。
もっとも、@_orangera1n氏はいずれのパターンにも該当しない0x6033/0x6034が、どのチップに該当するかは不明だと述べている。MシリーズのProチップが600、Maxが601、Ultraが60*02であることから、その上位となる「Extreme」チップなのかもしれない。
ハイテク大手のなかにはチップや製品の設計5年先まで進めている企業もあり、アップルが数年先のiPhone/Mac用チップ開発に着手していたとしても不思議ではない。
しかし、それら全てが製品化されるとは限らず、途中で開発中止されることもありうる。実際、最上位チップとなるはずの「M2 Extreme」は価格が高くなりすぎるためキャンセルされたとの噂話もあった。
今回の手がかりが正しければ、ちょうど台湾TSMCが2025年までに2nmチップを生産開始するスケジュールとも一致する。アップルはTSMCにとって最大手の顧客であり、最先端のプロセス技術はAppleシリコン製造に優先的に投入されるだろう。
とはいえ、今年後半のA17 BionicやM3製造に使われる3nm技術でも、TSMCは歩留まり向上に苦戦しているとの噂もあった。その先にある2nm技術ではさらなる困難が待ち受けていそうだが、今後も推移を見守りたいところだ。
- Source: @_orangera1n(X)
- via: Wccftech