8年前の古いEchoスピーカーでも利用可能

Amazon、生成AIで強化した「Alexa+」発表。米国では3月から提供開始

Image:Amazon

米Amazonは、次世代のAIアシスタント「Alexa+」を発表した。従来のAlexaに生成AIを搭載したリニューアル版であり、より自然で会話的なインターフェースを提供するという。米国では3月から利用可能となり、その他の国々でも2025年の後半に段階的に展開される予定だ。

公式リリースによると、Alexa+はより会話しやすく、より賢くパーソナライズされ、より積極的にユーザーへの提案を行うという。生成AIにより自然な会話が可能となり、曖昧な表現や複雑な概念も理解し、友人のように対話ができるとのことだ。

Alexa+はAmazon BedrockのLLMを基盤としており、数万のサービスやデバイスと連携するシステム「エキスパート」を導入。これによりスマートホーム機器の制御、OpenTable(レストラン予約サービス)等を通じたオンライン予約、Amazon MusicやSpotifyなどの音楽ストリーミング、Amazon Freshからの食料品の注文、Ringを使った自宅のセキュリティ管理など、多岐にわたるタスクを実行できるとしている。

さらにAlexa+は、購入履歴や視聴履歴、配送先、支払い方法などの個人情報を活用し、よりパーソナライズされた体験を提供。ユーザーは家族のレシピや重要な日付、食事の好みなどを伝えることで、より適切な提案やアクションを受けられる。

対応デバイスは、2017年に発売された第2世代のEcho Dotまで遡る幅広い機器とのこと。画面付きデバイスの場合、2019年発売の第1世代Echo Show 8まで利用可能になると英BBCは報じている。

このAlexa+は、Amazon Prime会員には無料で提供され、非会員には月額19.99ドルで提供される。米国でのAmazon Primeは月額14.99ドルであり、Alexa+単独で契約する理由はなさそうだ。

Amazonが生成AIで強化したAlexaを準備中であることは、同社が1年以上前から明らかにしていた。だが、新サービスは機能改善のほか、赤字続きのAlexa事業を黒字に転換する狙いがあるとされ、有料とした上でAmazon Primeとは別料金になるとの報道もあった

結局はAmazon Prime加入者にとっては実質無料になった形だが、ユーザーに根づいて好評を呼べば、いずれ別料金にする可能性もありそうだ。

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