アップル以外の他社も恩恵を受けられそう

iPhone 18、2nmチップ搭載は確実か。TSMCのウェハー製造量は2026年まで8倍増?

Image:IM Imagery/Shutterstock.com

iPhoneに搭載されるAシリーズチップの製造は、世界最大手ファウンドリ(半導体受託製造)のTSMCが一手に引き受けている。同社は最先端となる2nmチップの試験製造を開始済みだが、来年の「iPhone 17」シリーズでは採用が見送られ、翌々年の「iPhone 18」のうちProモデルのみに搭載が予想されている

その主な原因は当初の歩留まり(完成品数の比率)の低さとコスト高だが、2026年には月間生産量が現在と比べて8倍に達し、アップルやその他の企業がTSMCに発注するため望ましい条件が整うと報じられている。

中国のテクノロジー情報サイトMyDriversは、iPhone 18シリーズが2nmチップ「A20」を搭載し、アップルがTSMCの2nmプロセスの最初の顧客になるとの噂を再確認している。ほか2026年内にはAMDやNVIDIA、MediaTekやクアルコムも発注を望んでいるという。

今月初め、TSMCの試作歩留まりは60%を超えたと報じられていた。サムスンも第2世代の2nmプロセスでExynosチップを開発しているとみられるが、いまだに歩留まりの数字が出ておらず、TSMCの独走は明らかだ。

今後もTSMCの歩留まりは改善し続け、月間ウェハー製造数は現在の1万枚から、2025年までに5万枚に、2026年までには8万枚に増える見通しだという。その一方で、3nmの製造量も14万枚に拡大され、多くの企業からの需要を満たせるようだ。

著名アナリストMing-Chi Kuo氏は、iPhone 18まで2nmチップが採用されない理由として、コストの高さを上げていた。どれほど高いかといえば、2nmウェハーは1枚当たり3万ドルを超えるという。N4/N5(4nm/5nm)の約1万5000ドルから、実に2倍もの高騰である。

歩留まりが高くなれば品薄も回避できそうではあるが、それでも3nmや4nmからの値上がり、スマートフォン本体価格への転嫁は避けがたそうだ。

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