一般人にはChatGPTで十分かもしれないけれど

イーロン・マスクのxAI、チャットボット「Grok」を単独アプリ化か。ChatGPTを追撃

Image:xAI

イーロン・マスク氏が設立したAI企業 xAIは、OpenAIのChatGPTのライバルとなるために、同社のAIチャットボット「Grok」を単独アプリ化するかもしれない。

Wall Street Journalは、xAIは規模拡大を目指すなかで、ChatGPTと真っ向から競合するアプリを年内にもリリースする予定だと報じた。

Grokは現在、Xの有料ユーザーのみが利用可能だ。

だが、Xは最近、ユーザーが悪質な他のユーザーから身を守るための措置として有効に使ってきたブロック機能の仕様を変更し、ブロックした相手でも自分の公開投稿が見えるようにしたことや、プラットフォーム上の誤情報やヘイトスピーチの増加に疲れたユーザーが新しいサービスに流れていることなどから、アクティブユーザーの減少が伝えられている。

生成AIのチャットボットは、もともとどれほど多くのデータセットで強化したかが、その精度に大きく影響するが、リリース後のユーザーとのやりとりも学習のために取り入れている。したがって、これを利用するユーザーが多ければ多いほど回答精度の向上も期待できる。

OpenAIのChatGPT、AnthropicのClaude、GoogleのGeminiなどは、すでに無料で使える単独のAIチャットボットアプリを提供している。GrokはXの有料ユーザーのみという限られたユーザーにしかリーチしていない状況なので、単独アプリのリリースによってユーザー数が大きく増えるのか否かに注目が集まりそうだ。

ちなみに今月中旬には、xAIがGrokを一部地域のユーザーを対象に無料で提供する可能性について報じられていた。また、WSJは、最近のSpaceXの顧客サポート機能にxAIの技術が用いられるようになったと報じている。

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