ゆくゆくはMacBook AirやiPad Airも?
次世代「Pro Display XDR」も量子ドット採用? 2025年発売の可能性
先日、M4シリーズチップ搭載MacBook Proは量子ドットディスプレイ技術を採用した初のアップル製品であることが明らかにされていた。それに続き、この技術が次世代の「Pro Display XDR」にも使われると著名アナリストが主張している。
これはディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏が、自らCEOを務めているDSCC(ディスプレイ業界に特化したコンサルタント会社)のブログで述べていることだ。
Pro Display XDRはプロフェッショナル向けの高性能ディスプレイであり、2019年に発売されてから後継モデルが登場していない。2年前、解像度が7Kになりつつ画面サイズが同じ32インチ、あるいは36インチになるとの噂もあったが、続報は途絶えていた。
今回のブログ記事では新型Pro Dsiplay XDRの発売時期には触れていないが、Young氏は米9to5Macに2025年後半~2026年前半になるとの予想を伝えたという。
これまでのM1~M3シリーズMacBook Proでは、ミニLEDバックライトに赤色のKSF蛍光体フィルムが組み合わされ、通常の液晶よりも幅広い色域を実現していた。だが、新たなM4モデルでは量子ドットフィルムが採用され、さらに優れた色域とモーション性能(ピクセルの反応速度)を実現しているとYoung氏は述べている。
それと同じ流れが、他の画面付きアップル製品にも及ぶのは自然なことだろう。KS蛍光体フィルムは、やはりミニLEDバックライト+液晶画面のPro Display XDRにも使われている。
さらにYoung氏は、MacBook AirやiPad Air、Studio DisplayにもKSF蛍光体が使われていると述べ、これを量子ドットフィルムに置き換える可能性もあると示唆している。
M4 MacBook ProやPro Display XDRは直下型バックライト(LEDチップを液晶パネルの背後に敷き詰める)、MacBook Air等はエッジ型バックライト(ディスプレイの端にLEDを配置し、その光を導光板を通じて画面全体に広げる)の違いはあるが、どちらも量子ドット技術との組み合わせは可能だ。
今後のMacBook Airは有機ELに移行する予定だが、部品開発スケジュールの遅れにより2027年以降にずれ込むとのサプライチェーン情報もあった。それまでの繋ぎとして、量子ドット技術によるディスプレイの改良もあり得そうだ。