最低リフレッシュレートは10Hzか、1Hzか
「iPhone 17」と「iPhone 17 Air」、120Hz対応ProMotionディスプレイ搭載の可能性高まる
次期「iPhone 17」シリーズの4モデル全てに、低消費電力のLTPO(低温多結晶酸化物)ディスプレイが搭載されると韓国メディアETNewsが報じている。
LTPOとは主に有機ELディスプレイに用いられるバックプレーン技術の一種であり、iPhone 16 Proモデルにおいて可変リフレッシュレート1Hz~120Hzを実現した、アップル的には「ProMotion」を支えるものだ。
iPhoneにおけるProMotionは、2021年に発売されたiPhone 13 Pro/Pro Maxで初採用された。それ以来、Proモデルに限定されてきたため、噂の薄型モデル「iPhone 17 Air」を含めて本機能が拡大されることは注目に値するだろう。
LTPO技術のメリットは、電力消費を抑えながら可変リフレッシュレートを実現し、120Hz表示をしながらもバッテリー持続時間に著しい影響を与えないことだ。これにより近年のiPhone Proモデルは画面スクロールやビデオ再生を滑らかにする一方、下限の1Hzによりロック画面に様々なウィジェットや通知を表示する常時表示を可能としている。
もっとも、iPhone 17およびiPhone 17 Airの最低リフレッシュレートが10Hz止まり(iPhone 13 Proと同じ仕様)なのか、それとも1Hzまで下げられるのかは不明である、
ディスプレイ関連サプライチェーン調査会社DSCCのアナリストRoss Young氏は、iPhone 17とiPhone 17 AirにはProMotion画面が搭載されると主張していた。今回の報道で、可能性が高まった格好である。
次期iPhone標準モデルが噂に上るたび、毎年のように「今年こそ120Hz表示が実現」と期待がかかりながらも、最大60Hzに留まり続けてきた経緯がある。iPhone 15については、Young氏は「サプライチェーン供給の制約」つまりLTPOディスプレイの製造が不足しているためと示唆していた。
ほかETNewsは、iPhone 17シリーズ向けディスプレイは韓国企業、つまりサムスンディスプレイとLGディスプレイがすべて供給すると予想している。中国メーカーはLTPS(従来方式)でさえ一部しか委託されず、その分も品質問題から供給が困難となっており、製造難度の高いLTPOは現実的ではないとのことだ。
また、アップルは来年前半に「iPhone SE 4」(LTPS画面)を発売する予定で、そのディスプレイ発注が中国企業に押し寄せたのは、iPhone 17シリーズからの発注が足りないからだとの業界関係者の証言も報じている。
中国のディスプレイ最大手BOEは、iPhone SE 4の有機ELパネルを独占供給するとの報道もあった。それはiPhone 17シリーズでは蚊帳の外に置かれることも一因かもしれない。