3nmプロセス製造になればバッテリー持ちも良くなるはず

Google、将来のPixel Watch用に独自Tensorチップ開発か

Image:Yasin Hasan/Shutterstock.com

Googleが今後2年以内に発売される新型Pixel Watch用のカスタムチップ開発に取り組んでいる可能性があると、未発表のAndroid製品に詳しいAndroid Authorityが主張している。

初代Pixel Watchにはサムスン製のExynos 9110チップが、Pixel Watch 2~3にはクアルコム性のSnapdragon W5 Gen 1チップが搭載されてきた。後者は前者よりも電力効率に優れており、バッテリー持続時間も大幅に改善している。

その一方、Pixelスマートフォンでは従来のサムスン製Exynosベースから、今後はGoogle独自設計のチップに移行すると予想されている。同じ流れがPixel Watch用チップに来ることは、自然な展開だろう。

先日もAndroid Authorityは「Googleのチップ部門からの前例のないリーク」を入手したとして、「Pixel 10」や「Pixel 11」搭載チップの詳細を報じていた。今回の「ウェアラブル向けTensorチップ」情報も、同じ文書がソースのようである。

ここに挙がった「NPT」チップは2026年リリース予定で、おそらく「Pixel Watch 5」向けと思われる。ただし、Pixel Watch用と明記されているわけではないようだ。

このチップのコア構成は、Arm Cortex-A78(2020年発表)×1とArm Cortex-A55(2017年発表)×2だという。いずれも型落ちにも見えるが、クアルコムのSnapdragon W5 Gen 1もさらに古いCortex-A53(2012年発表)に新しめの4nmプロセス技術を使っているため、Google独自チップが時代遅れになるとは限らない。

そして「Pixel 10」「Pixel 11」向けのTensorチップは、TSMCの3nmプロセス製造が噂されている。同じ技術がPixel Watch向けチップにも使われれば、クアルコム製チップよりもはるかに高性能・高効率となる可能性がある。

そもそも、スマートウォッチ搭載チップは最新の性能は求められず、Apple Watchも3年連続で同じCPUコアを使い続けた時期がある。運動や健康関連情報の追跡、スマートフォンの周辺機器としては長いバッテリー駆動時間こそ最優先だろう。

将来のPixel Watchが3nmチップを搭載するとすれば、電力効率も大幅に改善され、充電なしに2日以上使えるようになるかもしれない。

関連キーワード: