独自開発モデムが安定しているかどうか

「iPhone SE 4」、アップル独自開発5Gモデム/A18チップ/48MPカメラ搭載か

Image:Chikena/Shutterstock

アップルが廉価モデルiPhone SEの次世代機、通称「iPhone SE 4」を2025年初めに発売するとの見通しは、先日も米Bloombergが報じていたことだ。それに続き、画面の解像度や搭載チップなど詳細な噂話が伝えられている。

これは米9to5Macが「iPhone 16につき事前に正確な詳細を伝えた」信頼できる情報源を元に発信しているものだ。概ねこれまでの噂話を裏付けつつ、細かなディティールを追加している。

iPhone SE 4の新情報

現行の「iPhone SE」がiPhone 8に似ているのに対して、新型モデルはiPhone 14に近いモダンなデザインになるという。具体的にはフラットな側面や、画面上にノッチ(切り欠き)がある有機ELパネルを指している。開発コード名は「V59」であり、画面のサイズも解像度もiPhone 14と同じ6.1インチ、1170 x 2532になるとのことだ。

そしてiPhone SE 4はFace IDを搭載し、ついにTouch ID付きホームボタンは終わりを迎える。ただし、ダイナミックアイランド(画面上の楕円状スペース)は依然としてフラグシップ機に限定されるようだ。

また新型モデルはApple Intelligence対応だと複数の識者が主張していたが、今回の情報源によるとA18チップ+RAM 8GBにより実現するとのこと。iPhone 16標準モデルと同じバージョンを使い、5コアGPUを搭載する予定と伝えている。

カメラに関しては、iPhone 15/15 Plusと同じ48MPのメインカメラと12MPの自撮りカメラを搭載するという。その一方、超広角カメラや望遠レンズを搭載しないのは従来モデル通りのようだ。iPhone 15標準モデルと同じく、48MPセンサーを活用し(中央部分を切り出す)光学2倍ズーム対応だと発表する可能性が高いとみられている。

アップル初の独自開発5Gモデム搭載

同社は数年前から独自の5Gモデムチップ開発に取り組んでいるものの、悪戦苦闘していると報じられてきた。クアルコムとのモデム供給契約を3年延長していたのも、その現れの1つだろう。

しかし、ついに初の5Gモデムを自信を持って投入するメドが立ったようだ。開発コード名「Centauri」と呼ばれるチップは非常に野心的で、Wi-FiやBluetooth、GPSも処理するという。

アップルがクアルコム製モデムを自社製に置き換えることでコストが下がり、利益率が上がるのは確実だ。それはユーザーに関係ないことだが、ハードウェアとソフトウェアの統合も改善され、バッテリーの消費も大幅に減るとのこと。特にiPhoneの低電力モードをオンにした場合の効果は大きいと伝えている。

同社は独自開発モデムは将来的に全ての自社デバイスに搭載する予定だが、まずiPhone SE 4をテストケースとするようだ。

これまでの噂話では、iPhone SE 4の開始価格は429~499ドルになると言われている。10月初め現在の為替レートであれば、税込で7万円~8万円といったところだ。

iPhone SE 3からは少なからずの値上げとなるが、A18やRAM 8GB、6.1インチの有機ELディスプレイ搭載であれば、お買い得感は保たれるだろう。もっとも、独自開発モデムの性能や安定性は未知数であり、初期ロットの評判を注視したいところだ。

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