いずれAI×スマートホーム製品でAmazonと競合?

正方形ディスプレイの「画面付きHomePod」、早ければ2025年に登場か

Image:Wongsakorn Napaeng/ Shutterstock.com

アップルが画面付きの「HomePod」を開発中であることは、過去に何度か報じられてきた。このスマートホーム製品が2種類あり、そのうち1つは早ければ来年(2025年)にも発売される予定だと著名ジャーナリストが主張している。

同社の内部事情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、2つの「新しいスマートディスプレイ製品」が準備中だと述べている。すなわちFaceTimeを使ったり家電製品を制御できる低価格製品の「J490」と、ロボットアームとiPadのような大型ディスプレイを組み合わせたハイエンド製品「J595」だという。

両デバイスとも独自AI「Apple Intelligence」に対応し、新たなOSの「homeOS」が搭載されるとのこと。これはApple TV用のtvOSがベースとなっているが、最終的には2つのプラットフォームが統合され、全てのアップル製ホームデバイスで実行される見通しだと伝えている。

今回の報道に、さほど目新しい箇所はない。このうち低価格製品については、 米9to5Macは「信頼できる情報筋」から裏付けが取れたとして、「iPhone 16」と同じA18チップや、iPadのような長方形ではなく正方形のディスプレイ、FaceTime用のカメラを搭載し、手のジェスチャーも認識できると主張していた

またロボットアーム搭載HomePodは、以前もGurman氏が何度か取り上げてきた。「ロボットアームに繋いだiPadとスピーカーを組み合わせた、主にキッチン向けのデバイス」や、アクチュエータによりディスプレイを上下に傾けたり360度回転させることも可能、といったところだ。

そして上位機種については、Gurman氏は1000ドルを超える価格になると予想している。これら2つのスマートディスプレイ製品は、Apple Intelligenceがリビングに進出する上で役立つことだろう。現在、HomePodを初めとしたアップルのスマートホーム製品はApple Intelligenceに対応していない。

これらの製品を開発する上で、アップルの人工知能チームと家庭用機器ハードウェアエンジニアリンググループが緊密に連携しているとのことだ。それはVision Proが高度なハードウェアを備えながら、少なくとも現時点ではApple Intelligenceが動かないことの反省を受けてかもしれない。

また、今回の記事では低価格のスマートディスプレイの詳細にも言及している。カレンダーやメモ、ホーム(スマートホーム機器の制御)等のアプリを実行できること、ホーム機器の制御や情報の素早い表示に最適化されたインターフェースを備えること、試作機は壁に磁石で取り付けたり机の上に置かれるのを想定していたとのことだ。

これらを総合すると、Amazonの「Echo Show 10」に近いイメージとも思われる。同社も生成AI版Alexaをまもなく投入すると噂されるが、いずれはアップルとのAIスマートホーム対決となりそうだ。

関連キーワード: