キャッシュリンクが削除されてから約半年後

Google検索結果にWayback Machineへのリンクが追加。過去アーカイブが閲覧しやすい

Image:Sharaf Maksumov/Shutterstock

Googleは非営利組織Internet Archiveと提携し、Google検索結果に「Wayback Machine」へのリンクを追加し、ウェブページの過去アーカイブを閲覧できるようにした。日本でも有効になっていることが確認できる。

今年初め、Googleは検索結果からキャッシュへのリンクを削除したことを公式に認めていた。検索担当責任者ダニー・サリバン氏は「ページが読み込まれるかどうか当てにならないことがよくあった時代」の産物として、最近はだいぶ改善されたとして「引退させることにした」と述べていた。

その代わり、サリバン氏は「個人的には」と前置きしつつ、キャッシュリンクの代わりにInternet Archiveへのリンク追加を「期待している」と語っていた。それが、公式の機能として実現した格好だ。

Googleは米9to5Googleに対して声明を寄せており、「研究コミュニティの人々を含め、多くの人々がウェブページの過去バージョンを閲覧できることを重視していることを理解している」とコメント。さらに「人々に素早くコンテクストを提供し、検索を通じて有益な情報に簡単にアクセスできるようにした」と述べている。

片やInternet Archive側も、過去アーカイブが「クリックするだけで」利用可能になったことを祝し、Googleとの提携が「ウェブアーカイブの重要性を強調する」と付け加えている。

Google検索結果からWayback Machineのリンクにアクセスするには、検索結果の右上に表示される3ドットメニュー→「このページの詳細」をクリック。さらに下へとスクロールして、「以前のバージョンを見る」から利用できる。

これまでウェブページの過去アーカイブを見るためには、わざわざ検索結果のURLをコピーし、Wayback Machineサイトにアクセスしてから検索ボックスに貼り付ける手間がかかった。同じURLのまま更新履歴を残さずに丸ごと書き換える大手サイトも少なくないため、研究者にとっては歓迎されるアップデートだろう。

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