インドの税金を避ける狙いもある?
「iPhone 16 Pro」、初めてインドで製造?噂を裏付けるラベル写真が登場
アップルは長年にわたり、iPhone製造拠点のほとんどを中国に集中させていた。が、新型コロナ禍のもとで現地での操業停止が相次ぎ、米中政府間の緊張が高まっている等の諸事情から、中国への依存を減らすためにインド等への移転を加速させている。それでも、高価なProモデルは熟練工が豊富で歩留率も高い中国だけで生産を続けていた。
しかし、次期「iPhone 16 Pro」モデルは初めてインドで生産される可能性を示すラベルの写真がネット上に登場した。
中国SNSのWeiboで活動するリークアカウント「OvO」は、iPhone 16 Proの箱を密封するラベルの写真をシェアしている。この画像の信ぴょう性がどれほどあるか定かではないが、複数の情報源がインド製iPhone 16 Proの登場を主張してきた。
先月インドの金融情報メディアMoneyControlは、アップルがFoxconnと提携し、iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxをインドで組み立てる予定だと伝えていた。その後にBloombergも同様の報道をしており、台湾Pegatronや現地のタタ・グループも製造に加わると述べている。
昨年、アップルはiPhone 15とiPhone 15 Plusのインドでの組立てを中国と同時に始めたが、これは初めての試みだった。インドでの製造のメリットは、中国への依存度を減らすほか、高い輸入関税を免除されることもあるという。それでも、部品にかかる輸入税+地方税により、インドでの価格は一部の国よりも高いとのことだ。
ほか、アップル製品はベトナムやインドにも組立て拠点がある。まずiPadや旧型iPhoneのような生産数の少ない、あるいは単価や複雑度が低いデバイスを作らせ、段階的に主力のフラッグシップiPhoneに移行しているようだ。
今回のリーク元であるOvOは、アップルの未発表製品につき過去の実績がない。とはいえ、最近はiPhone 16 Proモデルの新色「ローズゴールド」を予想するなど(著名アナリストMing-Chi Kuo氏とも一致している)さかんに情報を発信している。これらが的中していれば、リーカーとしての信頼度も定まるだろう。
iPhone 16シリーズは9月10日に発表イベント開催が噂されており、「公式マーケティング資料」と称する画像も登場している。目玉機能の独自AI「Apple Intelligence」のリリースは間に合わない見通しだが、新型チップ「A18」や「A18 Pro」、高性能化した超広角カメラ、動画撮影専用のキャプチャーボタン等が注目を集めるかもしれない。