携帯+据え置きのハイブリッドでは性能に上限あり

次世代Xbox、ハンドヘルド型への一本化はナシ?本命はあくまで据え置き型か

Image:kasarp studio/Shutterstock

現世代の「Xbox Series X|S」の販売が不調を極めているなか、次世代Xboxハードウェアの噂が活発になっている。その中でも、注目を集めているのがハンドヘルド(携帯ゲーム機)型だろう。今年初めには据え置きタイプとは別に開発中との説が浮上し、6月にはXboxブランド責任者のフィル・スペンサー氏が「我々も携帯ゲーム機を持つべきだと思う」と発言していた

さらに、そこからNintendo Switchのようなハイブリッドになるとの推測もあった。専用の据え置き型をなくし、ハンドヘルドに一本化するというわけだ。

だが、次世代Xboxハードの本流は据え置き型機のままであり、ハンドヘルド型はアドオン(追加オプション)に過ぎないと識者が主張している。

マイクロソフト情報サイトWindows CentralのJez Corden氏は、ポッドキャスト番組「Xbox Two」にて「ハンドヘルド機とXbox Series X|Sの後継機は別ものだ」と語っている。これは上記のスペンサー氏が「Xboxを携帯型にするのではなく」として、暗にハンドヘルドへの一本化を否定した発言とも一致している。

さらにCorden氏は、マイクロソフトが「(Xbox)Series Xユーザーのために伝統的な家庭用ハードを作り、その後にハンドヘルド機を作るつもりだ」という。最終的には「Series Xの後継機、携帯ゲーム機」というラインナップとなり、真っ先に登場するのが据え置きハードという見解である。

携帯型と据え置き型のハイブリッドは、基本のフォームファクタが小さくなり、どうしても性能面で妥協せざるを得ない。Nintendo Switch後継機も、超解像技術やレイトレーシング機能の追加で見かけのグラフィックを底上げしつつも、基本性能はPlayStation 4並みだと予想されている

かたやXbox事業のサラ・ボンド社長は、次世代Xboxが「これまでにない最大の技術的飛躍」を実現すると予告していた。いかにチップ性能が向上しようとも、それに伴う電力消費や発熱の増加は避けがたい以上、引き続き据え置き型を本流とするのは理に叶っている。

今回のポッドキャストで、Corden氏は「マルチプレイヤーゲームのペイウォール(有料制)が終わる」との予想を述べている。もともとマイクロソフトの定額ゲームサービス「Xbox Game Pass」ではマルチプレイは無料だが、それを買い切りゲームにも及ぼし、次世代Xboxハードの特典にするという意味かもしれない。

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