サムスンが辞退するほど低価格

「iPhone SE 4」、iPhone 13の有機ELパネルを再利用か。徹底したコストダウンの見通し

Image:Chikena/Shutterstock

アップルの次期廉価スマートフォン「iPhone SE 4」は、液晶から有機ELディスプレイに移行しつつも、過去の標準モデルと同じ仕様のパネルを採用してコストダウンを図ると噂されていた。それを裏付ける韓国サプライチェーン情報が伝えられている。

iPhone SE 4は低価格化のため、アップルが安いパネル価格を提示しており、サムスンが辞退したとの報道があった。中国の大手ディスプレイ企業BOEはその価格(1枚当たり25ドル)を受け入れ、最初のサプライヤーになったと見られていた。

韓国の電子業界誌The Elecの最新記事によると、LGディスプレイが第2の有機ELパネル供給元になる可能性が高いという。iPhone SE 4はインドを含む新興市場向けであり、発売初年度の出荷台数は約2000万台。そのうちBOE製のパネルが60~70%以上を占め、残りは第2のサプライヤーが供給する可能性があるとのことだ。

そしてiPhone SE 4用のパネルは、「iPhone 13用パネルの再利用」だと報じている。すでにiPhone 13は販売終了しており、在庫を流用するのではなく、同じ仕様にするということだろう。

今年秋の「iPhone 16 Pro」モデルや「Google Pixelシリーズ」用パネルには最新の材料セットが使われる見通しだが、iPhone SE 4は数年前の材料セットや製造法によるものとなりそうだ。

ちなみにiPhone 13標準モデルの解像度が2532×1170、最大輝度800nit、ピーク輝度1200nit。対してiPhone 15標準モデルは2556×1179、最大輝度1000nit、ピーク輝度はHDR1600nit、屋外では2000nit。大まかに言えばiPhone 13の方が「少し暗い」程度である。

iPhone SE 4については、iPhone 16標準モデルと同じ背面デザインになるとの噂もある。これも、おそらくスケールメリット(量産効果)によるコストダウンの一環なのだろう。

この噂は、背面カメラが従来のSEシリーズの1つから2つになるとの解釈もできるが、従来通りシングルカメラでLEDフラッシュがタテ並びになる(カメラの位置にフラッシュを収納)と考えるのが自然だろう。今年初め、著名リーカーMajin Bu氏はそうした予想CG画像を公開していたことがある。

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