ソニーに目ぼしい新作の大作ゲームがないこともあり
「PS5 Pro」、『GTA VI』に合わせて2023年末から発売延期していた?
「PlayStation 5」をベースにした中世代機(次世代機までの中継ぎ)、通称「PS5 Pro」は2023年内に発売する準備が整っていたものの、ある大作ゲームに合わせて延期したとの観測が報じられている。
PS5 Proに関しては昨年初めから具体的な噂が相次いでいたものの、1年半近くが経過した今に至るもソニーからの公式な言及は何もない。同時期に光学ドライブが着脱式になった改訂版モデルが囁かれ始め、そちらは実際に発売されたため、PS5 Proと混同されていたのでは?との憶測も持ち上がっていたほどだ。
最近ソニーや任天堂の未発表ハードの予想を盛んに発信しているYouTubeチャンネル「Moore’s Law is Dead」は、PS5 Proについて軽くコメント。すでに最終的な搭載チップは完成し、昨年リリースする体制は整っていたと述べている。
さらにソニーは『Grand Theft Auto VI』のような、ゲーム機の性能をアピールしやすい大作ゲームの発売に合わせて投入したいと考えているという。同作はPS5やXbox Series X|Sといった現世代機のみに発売され、ゲーム機の売上げを大きく牽引しそうなこと。また、ソニーが2024年内に大作ゲームを予定していないことを考えると、これは非常に理に叶っている。
前作の『GTA V』は2013年に発売してから様々なプラットフォームに展開され、販売本数は2億本にも達している。すでに現世代Xboxに対して圧倒的な差を付けたPS5でさえ累計販売台数は6000万台弱に留まることから、続編の『GTA VI』人気がゲームハードの売れ行きを左右することは明らかだ。
2024年後半の発売に向けてPS5 Proの準備が進んでおり、それが『GTA VI』発売に合わせていることは、ゲーム業界の「幅広いコンセンサス」を得ているとのアナリスト分析もある。コンサルティング会社Kantan GamesのCEO・Serkan Toto氏は「ソニーは、2025年に『GTA VI』が発売されたときに、素晴らしいハードウェアを準備しておきたいと考えている」と述べていた。
PS5 Proのスペックについては、リークされた「内部文書」の動画を「著作権者」が削除させたことで、ほぼ確定した感はある。
すなわち少し強化したCPUと45%高速化したGPU、超解像技術「PlayStation Super Spectral Resolution」により、フレームレートと高解像度も両立。レイトレーシングも2~3倍に強化し、最終的には8K解像度もサポートするという具合だ。
これら強化した機能はソフトウェア開発者側で対応する必要があり、対応ゲームには「PS5 Pro Enhanced」ラベルが付与されるという。2024年末の時点では、まずファーストパーティ製タイトルがこのラベルを付け、徐々にサードパーティーにも浸透。数か月かけてPS5 Proの実力を知らしめてから、2025年秋の『GTA VI』発売で一気に加速をかける戦略かもしれない。
- Source: Moore's Law is Dead
- via: Wccftech