ソニーは高度なグラフィックス機能の使用を推奨とのこと

PS5 Pro、2024年内に発売か。開発者にテストキット配布、8月にゲームの互換性を認定?

Image:Pickaxe Media/Shutterstock.com

ソニーがPS5を強化した中世代ゲーム機、すなわち次世代機までの中継ぎとして通称「PS5 Pro」を準備中であるとの噂は、これまでも何度かお伝えしてきた。

3月にはソニーの内部文書と称するものが公開され、各種スペックに言及。それを信頼性の高いゲーム業界インサイダーのTom Henderson氏が「本物だ」と裏付けたことで、ほぼ全容が判明している印象もある。

そんななか、テックメディアThe Vergeが「次期ゲーム機の全仕様リストを入手した」として、詳しい追加情報を伝えている。

同メディアが入手したという文書は、これまでの自称リーク情報とほぼ同じものだ。箇条書きにしておくと、以下の通りである。

  • PS5 Proのコード名は「Trinity」
  • より強力なGPUと少し高速なCPUモードを搭載
  • GPUレンダリング能力はPS5よりも約45%高速
  • CPUは3.5GHzの「標準モード」と3.85GHzの「高CPU周波数モード」の2つあり
  • 高CPU周波数モードでは、CPUにより多くの電力が割り当てられ、GPUへの電力はわずかに減らされる(クロック数が約1.5%落ち、およそ1%パフォーマンスが低下)
  • レイトレーシング能力は最大3倍、特定のタイトルではより高い解像度とフレームレートを実現
  • 「大幅な機能強化」を提供するゲームには「Trinity Enhanced」(PS5 Pro Enhanced)ラベルが使える
  • システムメモリのバンド幅は448GB/sから576GB/sにアップ(約28%増)
  • 開発者がアクセスできるシステムメモリも増える。通常モデル+1.2GB=13.7GBを使用可能
  • ソニー独自の超解像技術「PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)」を採用
  • PSSRには約250MBのメモリが必要
  • 1080p画像の4Kへのアップスケーリングには約2msの遅延が発生
  • 将来的には8Kまでの解像度をサポートし、さらに遅延を改善するよう取り組み中

今回の新たな情報としては、まず内部文書に「TrinityはPlayStation 5のハイエンドバージョンだ」と書かれていること。つまり、新モデル発売後もPS5の通常モデルを販売し続けると示唆しているわけだ。

また、すでに開発者はテストキットを注文できる一方、ソニーは8月に認証のため提出される全てのゲームがPS5 Proに対応することを期待しているという。これは数々の自称リークが伝えてきた「PS5 Proは2024年の年末商戦に発売」との見方とも符合するものだ。

PS5 Proが年末までに発表・発売されることは、ほぼ確実となりつつあるようだ。が、昨年末に発売されたディスクドライブ着脱式の新型PS5も、日本の家屋事情では「スリム」とは言いがたい。噂通り搭載チップを4nm化することで、本体がいっそう小型化し、発熱も小さくなると期待したいところだ。

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