研修ビデオやプレゼン動画などお仕事用

Google、Gemini活用の動画作成アプリ「Vids」を発表。6月からWorkspace Labsで提供

Image:Google

Googleは米ラスベガスで開催中のCloud Next 2024にて、生成AIのGeminiを活用した動画作成アプリ「Google Vids」を発表した。企業向けWorkspaceアプリの1つとして、6月に利用可能になる見通しだ。

注目すべきは、GoogleがこのアプリをGoogleドキュメント(Docs)やGoogleスプレッドシート(Sheets)と同列のお仕事用と位置づけていることだ。「あなたのビデオ、ラィティング、制作、編集のアシスタントを1つにまとめたもの」だと説明している。

Google Vidsのインターフェースはとてもシンプルだ。まず「ビデオの作成を手伝う」ボタンをタップすると「目標、視聴者、長さ」などの入力を促される。ドキュメントを追加/関連付けるには、@と入力してGoogleドライブ内のファイルを選択する。

すると簡単な絵コンテが生成され、順番を入れ替えたり、削除したり、追加するなどを編集。次に動画スタイルを選び、ストック動画や画像や効果音、BGMを繋ぎ合わせて初稿を作る。そこに予め用意されたプリセット音声を使うか、独自のナレーションを生成して付けるという具合だ。

Googleによれば、Vidsは「誰もが仕事で優れたストーリーテラーになれるよう支援する」アプリだという。OpenAIのSoraのようなクリエイティブ向けではなく、あくまでも職場用。人事部が新入社員向けの研修ビデオを作ったり、営業担当者が自社製品を売り込むときなど、「日々の職場でのストーリーテリング」が狙いだ。

職場や取引先と物事を説明するとき、箇条書きよりもストーリー仕立ての方が伝わりやすい。そして動画の方がノイズが入らず反復性にも優れているが、素人が作るにはどこから手を付けたらいいのか見当も付かないものだ。Google Vidsが期待通りの成果を収め、多くの企業に普及すれば、コミュニケーションも根本的に変わっていくのかもしれない。

関連キーワード: