Blackwellは将来RTXにも採用される可能性があるとかないとか
NVIDIA、Blackwellアーキテクチャー採用のAI向け新GPU「B200」発表
NVIDIA が、Blackwellアーキテクチャーを採用したAI向け新GPU「B200」「GB200」を発表した。
NVIDIAを世界で最も価値のある企業に成長させた立役者の「H100シリーズ」(Hopperアーキテクチャー)に続くAI専用チップのB200は、H100より7~30倍高速で、電力消費は1/25に押えられるとNVIDIAは主張している。
演算能力での比較では、H100が800億個のトランジスタによって4PFLOPSで動作するのに対し、B200は2080億個のトランジスタで20PFLOPSを叩き出すとのこと。B200はこの性能を出すために、2つのチップダイを10TB/秒のバスで接続している。GB200はGrace CPUアーキテクチャーに2つのH100チップを組み合わせたものだ。
NVIDIAは現在のAI業界におけるイノベーションがいかに同社のチップで実現されているかをアピールするため、B200シリーズを発表するプレスリリースにOpenAIのサム・アルトマンCEO、マイクロソフトのサティア・ナデラCEO、Alphabetのスンダー・ピチャイCEO、Metaのマーク・ザッカーバーグCEOらのコメントを掲載している。
そのなかでもOpenAIのアルトマン氏は「Blackwellは大幅なパフォーマンスの向上をもたらし、最先端のモデルを提供する当社の能力を加速する。われわれはAIコンピューティングを強化するためにNVIDIAと協力し続けることに期待している」と述べた。またテスラのイーロン・マスクCEOは、「現時点で、AIにとってNVIDIA ハードウェアより優れたものはない」と述べている。
NVDIAはまだBlackwellを採用したGPU製品の価格を明らかにしていない。CNBCはこのチップが1つあたり2万5000ドルから4万ドルになるとしており、これらを採用するシステムは全体で20万ドルにもなる可能性があると伝えている。
それでも、NVIDIAのチップへの需要は高い状態を維持するものと考えられる。昨年の時点で、NVIDIAチップの出荷待ちは11か月に達していたとされている。またMetaのマーク・ザッカーバーグCEOは汎用AIの開発のため「今年の終わりには、NVIDIA H100を最大35万台、他のGPUを含めるとH100相当の装置を最大60万台保有することになる」と述べていた。