ヒッグス…お前、生きとったんか
『Death Stranding 2: On the Beach』2025年発売へ。新規IP『Physint(仮)』も発表
Mac / iPhone / iPad版の『Death Stranding』をリリースしたばかりの小島秀夫監督が、2月1日早朝に配信されたPlayStationの新作情報番組「State of Play」に登場し、『Death Stranding 2:On The Beach』が2025年に発売されること、そして完全新作の“アクション・エスピオナージ・ゲーム”『Physint(仮)』の開発に取りかかっていることを明らかにした。
まず、『Death Stranding 2』のほうは、副題が『On The Beach』となった。第1作目では、世界的に発生した異変である「デス・ストランディング」によって人々の生活が分断されたアメリカ合衆国(UCA)を、ノーマン・リーダス演じる主人公サム・ポーター・ブリッジズが荷物配送によって再びつなぎ合わせていくというのが大まかなストーリーだったが、そこでは、BTと呼ばれる死者があの世からこの世へやってくる際に通る場所が「ビーチ」として表現されていた。
この「ビーチ」には様々な役割があり、死者があの世へ向かう際に渡る三途の川のようでもあり、サムが分断された街と街を結び、インターネットのように相互にやりとりを可能にする「カイラル通信」を中継するのもこの「ビーチ」だった。また主人公であるサムは、通常なら死者しか通れないはずの「ビーチ」とこの世を行き来可能な特殊な能力を持つ、「Dooms」と呼ばれる人間だった。
State of Playで公開されたアナウンストレイラーでは、サムはUCAを離れメキシコやその他の地域へと足を延ばすことになるようだ。その旅路は、前作では緑の草で覆われた大自然や雪山の風景が主だったが、『2』ではゴツゴツとした火山地帯風の場所や、川が氾濫する湿地帯、さらに前作よりもさらに険しそうな雪山、そしてBTがウヨウヨする座礁地帯や、巨大な月を背景に謎の生物が飛ぶ謎の場所、『Metal Gear Solid V:Phantom Pain』で見たような、砂漠の向こうに岩山が立ち並ぶ風景など、多種多様になっている。
そして、前作ではサムの行く先々でまとわりつくように現れ、その一方では何度もピザの配送を頼んできた謎の男ヒッグス(演:トロイ・ベイカー)が、臓物スケスケコスチュームとブラックメタルバンドのようなメイクで再登場する。またトレイラーの最後では、前作でサムとともに旅をした「ルー」こと「BB」が、実はサムと出会う前に焼却処分されていたという事実が明かされる。
今回のトレイラーで次々と出てきた謎は、2025年の発売までの間に少しずつ明かされ、プレイヤーの購買動機を高めるために効果的な役割を果たすだろう。もちろん小島秀夫ファンならすでに購入は決定事項のはずだ。
さて、今回のState of Playでは小島秀夫監督が登場し、これまで未発表だった完全新作ゲーム『Physint』が準備中であることも明かされた。本作は「新世代のアクション・エスピオナージ(諜報)・ゲーム」であるとされ、小島秀夫監督の代表シリーズである『Metal Gear Solid』シリーズの特徴を受け継ぐ作品になるのではと、期待も膨らむところだ。『Physint』は『Death Stranding 2:On The Beach』のあとで開発が本格化するとのことなので、発売はまだ数年先になるのかもしれない。小島監督は本作の開発において「映画とゲームの壁を越えたい」と意気込みを語っており、これまで以上にスケールの大きな作品になりそうだ。
ちなみに、今回はThe Game Award 2023で発表されたこちらも新作の『OD』については情報がなかった。