2026年に穴1つ、2027年に穴ゼロに?

「真の全画面iPhone」は2026年登場? 画面下カメラが開発スタートか

Image:RYO Alexandre/Shutterstock.com

アップルがiPhone用のアンダーディスプレイカメラ、すなわち画面に穴を開けずに自撮りカメラの視界を確保する技術開発を計画していることは、以前から噂されていた。それにより穴が減り、真の「全画面」が実現するというわけだ。

そんななか同社の韓国サプライヤーが、いよいよUPCの開発に着手したと報じられている。2026年以降、つまり早ければ「iPhone 18」に採用される可能性があるという。

韓国の電子業界誌The Elecによれば、LGイノテックがカメラレンズの見えないUPCの先行開発に乗り出したとのこと。UPCはカメラがディスプレイの下に位置し、カメラ機能を使わないときはレンズ穴が見えないものを指す。

UPCは、一般的な自撮りカメラよりもイメージセンサーに届く光の量が少ない。光がレンズに到達する前にディスプレイを通過し、光の損失が発生するためだ。その結果、画質や輝度が低下しやすい。

これを補うためLGイノテックは、「プリフォーム・オプティック」レンズを開発。複数のレンズで構成されるレンズモジュールで、特殊な「自由曲面」形状を含むのが特徴だという。同社の特許は昨年末から公開されており、開発が始まったいま、さらなる特許申請が予想されている。

またLGグループ系列会社のLGディスプレイも、UPC関連技術の開発に着手したという。こちらは(ディスプレイの)光透過率を2023年までに20%、2024年以降は40%に高めるのを目指すとのこと。すでにアップルは関連企業からUPCのサンプルを受け取ったが、その性能に満足しなかったと伝えられている。

さらにアップルはUPC採用に先立ち、アンダーパネル(ディスプレイ下)Face ID技術を採用する予定とのこと。これが実現すれば、現在iPhone 15 Proモデルの画面に空いている穴2つが1つに減ることになる。

画面下Face ID開発が進行中であることは、以前から複数の情報源が伝えていた。一時は2024年の「iPhone 16 Pro」での投入が有力視されていたが、ディスプレイ専門アナリストRoss Young氏は2025年の「iPhone 17 Pro」になると軌道修正している。

もしもiPhoneの画面から全ての穴が消えた場合、様々な情報を表示したり簡易ボタンを使えることで好評なダイナミックアイランドも消えるのか、それとも残るのかは気になるところだ。

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