将来のiPhoneもバッテリー持ちや画面寿命が向上?

次期iPad ProとMacBook Pro向け有機ELパネル、最新の材料セットを採用か

Image:Gabo_Arts/Shutterstock.com

アップルは、有機ELディスプレイを搭載したiPad ProとMacBook Proの新モデルを準備中だと噂されてきた。11インチiPad Proは通常の液晶から、12.9インチiPad Proはミニバックライト液晶から切り替わり、2024年に登場する見通しだ。

それらの有機ELパネルには、新たなディスプレイ素材が使われると韓国業界誌The Elecが報じている。

アップルはLGディスプレイと協力し、今後のiPad ProやMacBookに新たな有機EL材料セットを採用する予定とのこと。有機ELパネル製造において、材料セットはディスプレイの性能を左右する重要な要因であり、来年の「iPhone 16」シリーズでも注目されている

具体的に、iPad ProにはLGの「RDE」材料セット、2027年頃に発売予定の次世代MacBookには「RDG」が採用されるとのこと。ちなみに有機EL版MacBook Proは、2026年発売とのアナリスト予想もあった。

これまでLGの「RD」シリーズ材料セットは、IT製品と自動車用の両方に区別なく採用されてきた。だが、「RDE」以降は業界ごとに特化した用途に区分けすることを目指しているという。これは将来のアップル製品がタブレットやノートPC、あるいはスマートウォッチなど、有機EL材料セットをカテゴリに応じて最適化できる可能性を意味する。

また今回の記事では、次期iPad ProとMacBook向け有機ELパネルが、2つの発光層を積み重ねた「ツースタック・タンデム」構造を採用することを再確認している

これをThe Elecは、従来のシングルスタック(一層)式よりも少ない電力で同等の輝度レベルを実現でき、消費電力の削減と寿命の向上が期待できると説明している。発光素子の負担を必要最小限とするため、有機物質の劣化も抑えられるということだろう。

現在のiPhone向け有機ELパネルはシングルスタック方式を採用しているが、こちらも将来的にツースタックタンデムに置き換えられ、バッテリー持ちや製品寿命が向上するのかもしれない。

関連キーワード: