何がでるかな?

NASA「未確認異常現象(UAP)」に関する報告会、9月14日23時よりライブ配信

Image:NASA

NASAは未確認異常現象(Unidentified Anomalous Phenomena:UAP)に関する調査を報告するブリーフィングを、9月14日に開催する。

UAPとは、以前はUFO(Unidentified Flying Object)と呼ばれ、物体や現象を言い換えた言葉だ。特定の国や軍隊に属しない未確認の航空機に対しても使われてきた。NASAは、UAPは空の出来事の観察報告であり、それを航空機または既知の自然現象として識別・説明できないものを指すとしている。

今夜のブリーフィングでは、NASAが持つ情報からこのUAPに該当する者に関して調査した結果が報告されるという。これは以前の報告で評価できなかった現象に関する再評価ではなく、2022年発足の調査チームが発見した事例の調査結果が、主な題目になるはずだ。

ブリーフィングの様子は、日本時間の今夜(9月14日)23時ごろより、ライブ配信されることになっている。参加者はNASAの長官であるビル・ネルソン氏をはじめ、NASAワシントン本部の科学ミッション総局副局長のニコラ・フォックス氏、NASA科学ミッション局の研究担当副局長ダニエル・エヴァンス氏、サイモンズ財団理事長でNASAのUAP独立研究チームの会議長も務めるデイビッド・スパーゲル氏ら。調査チームは元宇宙飛行士のスコット・ケリー氏を含む総勢16人の専門家で構成されている。また、ブリーフィングの30分前には、調査に関する報告書も公開されることになっている。

米国では米海軍の航空機によって撮影された正体不明の飛行物体だとされる3本の映像が、国防総省によって公開されたことや、米国上空を飛行する謎の白い物体(後に中国による偵察気球と断定)の発見が続いた。国家安全保障の観点からも問題との認識が強まり、政府や軍、NASAなどがUAP目撃情報に関する調査と解明を進めている。

2021年には政府による調査の報告が行われたほか、2022年には今回NASAで報告を行う専門家チームが結成。このチームは今年5月に、今回の報告を前にして予備調査の結果を審議する様子をライブ配信していた。

なお、UFO/UAPに関する報告とはいえ、あくまで発見された現象に対する科学的な説明を行うための調査である。今夜のブリーフィングで地球外生命体、つまりエイリアンの飛来や地球外文明に関する話題が出るとはあまり考えない方が良いだろう。6月の審議でも「800件におよぶ報告事例の大半が科学的に説明可能」とされたが、米国政府は昨年の報告の際に、あらゆる可能性を排除せずに調査をしていく方針だと述べていた。

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