Pixel Foldも発熱に悩まされがち
Pixel 8に搭載と噂の「Tensor G3」、新技術で発熱と持続時間が改善か
Googleのスマートフォンやタブレットに搭載された「Google Tensor」チップは、世代を重ねるごとにパフォーマンスが向上しているものの、バッテリー持ちや発熱に問題を抱えている。最新の折りたたみデバイス「Pixel Fold」でも、操作レスポンスは上々だが熱を持ち続け、ゲームや負荷の高いアプリを使うと悪化するとの報告もあった。
しかし、次期「Pixel 8」シリーズ等に搭載される「Tensor G3」チップは、新たなパッケージング技術によって発熱を抑え、バッテリー持ちを改善する可能性があると著名リーカーが主張している。
信頼性の高いリーカーであるRevegnus氏は、X(Twitter)にて、Tensor G3に関するリーク情報を述べている。
それによれば、Tensor G3はサムスンの半導体ファウンドリー(受託生産)初のFO-WLPパッケージング技術を採用するとのこと。これにより発熱を抑え、電力効率を高めることが期待できるという。
パッケージングとは、複数のチップを1つのパッケージにまとめる工程である。そしてFO-WLPは、配線を短くし、端子をチップの外に置く(Fan Out)ことで放熱性能を向上させつつ全体のフットプリントを小さくするよう開発されたものだ。台湾TSMCが先行しており(InFO=Integrated Fan Outと呼称)、2016年以降iPhone向けAシリーズチップの製造にも使われている。
数か月前、サムスンがTSMCのベテランを採用し、2023年第3四半期にFO-WLPによる量産を開始すると電子業界誌DigiTimesも報じていたことがある。
これが事実であれば、Tensor G3の性能向上は全般的に底上げされるはずだ。ここ数年、日本でも最高気温が35度を超える猛暑日が増えており、スマホも熱暴走のリスクが高まっている。
Googleは「Pixel 8」および「Pixel 8 Pro」を10月4日午後11時(日本時間)の「Made by Google」イベントで正式発表する見通しだ。すでに両モデルのティザー動画を公開しているほか、次期スマートウォッチ「Pixel Watch 2」もチラ見せしている。
Tensor G3は、より新世代のCPUコアやGPUコア、最新ストレージ規格への対応などが予想されている。そこに発熱問題の克服も加われば、Pixel 8シリーズはPixel 7を超える人気機種となりそうだ。
- Source: Revegnus(X)
- via: 9to5Google