iPhone 15に謎の「3LD3」チップ？ USB-Cは“MFi認証品”以外で機能制限か

多根清史

@bigburn Yahoo!ニュース 個人 2023/08/15 11:54

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今年秋の「iPhone 15」シリーズは、全4機種ともLightningポートからUSB-C端子に移行することが確実視されている。それはEUが2024年秋からスマホ等の有線充電端子としてUSB-C採用を義務づけたことに続き、サウジアラビアでも2025年以降は同様の法を施行するといった事情からも避けがたいだろう。

実際に4モデル全てのUSB-Cコネクタと称する写真が公開されたことに続き、新たに著名リーカーが「アップル独自チップ」を含むというUSB-Cコネクタ画像をX（元Twitter）でシェアしている。

有名リーカーMajin Bu氏は、「iPhone 15 Plus」（6.7インチ標準モデルの仮称）の部品という数枚の写真を公開している。まずUSB-Cコンポーネントの全体像、そしてコネクタのクローズアップが3枚。これら端子の並びから、USB-C採用が再確認できる。

さらに注目すべきは、2つ目のポストだ。こちらでは「iPhone 15シリーズに搭載されているパッケージ」なるものが写っており、型番は3LD3だ。

Majin Bu氏いわく「独自設計チップのため、モデル（番号）により機能を判断できない。過去の同型プラスチックパッケージチップから考えると、送信暗号化用かもしれない」とのこと。ともあれアップルのロゴが付き、未確認の型番であることから、独自設計チップである可能性は高そうだ。

iPhone 15シリーズのUSB-C端子は、アップルがMFi（Made for iPhone）認証したアクセサリーを使わなければ、フルに性能を発揮できないとの予想もある。

著名アナリストMing-Chi Kuo氏は、高速充電がMFi認証済み充電器に “最適化” されると主張。また信頼性の高いリーカーShrimpApplePro氏は、「MFi対応のUSB-Cが実現する」「すでにFoxconnは対応アクセサリーを量産している」と述べていたほか、MFi非アクセサリーの機能を制限する認証チップを準備中との噂話もあった。

実際、現行のMFiロゴ入りLightningケーブルにもアップルが指定した認証チップが内蔵されている。アップルがUSB-CにもMFi認証を持ち込むのであれば、認証チップも込みになるのは自然な展開だろう。

この噂を聞きつけた欧州委員会の委員が、アップルに「非認証ケーブルの機能制限は認めない」との書簡を送ったこともあった。現時点では噂話に過ぎないためか、アップルは何の反応もしていないという。

もちろん、アップルが認証していればデータの安定した転送が保証され、過充電や火災などの懸念はほぼ払拭されるはず。噂話が本当だとして、MFi認証済みUSB-Cアクセサリーの価格がどれほどになるか、そちらの続報も待ちたいところだ。