発表イベントではA16からの進化をアピール?

iPhone 15 Proの「A17」チップ、シングルコア性能はA16の3割アップ/MacのM2超えか

Image:GVLR/Shutterstock.com

次期iPhone Proモデルに搭載される「A17 Bionic」チップは、TSMCの3nmプロセス技術による製造が確実視されている。現行のiPhone 14 Proに採用された「A16 Bionic」は4nmプロセス製造のため、かなりの性能向上や電力効率の改善(バッテリー持ちの延長)が期待されているしだいだ。

では、A17 Bionicは具体的にどれほど進化しているのか? シングルコア性能ではA16を約31%、マルチコア性能では約20%も凌駕するという、ベンチマーク結果と称する情報が公開されている。

昨年秋に登場したA16 Bionicは、先代の「A15 Bionic」と比べて性能向上が小幅に止まっていた。それは、発表のさいに3年前の「A13 Bionic」との比較グラフを出さざるを得なかったアップルが自覚しているはずだ。

さて、リーカーのNaveen Tech Wala氏がX(Twitter)でシェアした画像によると、定番ベンチマークアプリGeekbench 6でのA17の計測結果は、シングルコアスコアが3,269、マルチコアスコアが7,666とのこと。搭載モデルはiPhone 15 Pro、クロック周波数は3.70GHzとされているが、これらは先日のリーク情報とも一致している。

https://twitter.com/NaveenTechWala/status/1690356739408084992?s=20

そしてiPhone 14 Pro Maxに搭載されたA16は、シングルコアスコアの平均値が2,512、マルチコアスコアが6,336。後継チップとなるA17はシングルコア性能が30%以上、マルチコアが20%ほど向上していることになる。

またM2搭載Mac mini(2023)は、シングルコアが2,673、マルチコアが10,041。つまりA17は、シングルコア性能だけならついに「M2超え」を果たすことになる。

なお、今回のベンチマーク結果には、GPU性能を示すMetalスコアも示されている。その30,669という数値は、M1 Mac(30,274)にほぼ匹敵。うわさ通りGPUコアが増えていることや、クロック周波数が向上したこと、それにプロセスルールが3nmに微細化したことの複合的な結果とも推測できる。

もっとも、Naveen Tech Wala氏はリーカーとして信頼できる実績に乏しく、今回の情報もどこまで信ぴょう性があるかは未知数である。もし本当であれば、来月13日に予想されているスペシャルイベントで、アップルがA16からの進化を大いにアピールするかもしれない。

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