日本での提供時期は不明
マウイ島の山火事、iPhone 14の「衛星経由の緊急SOS」が5人の命救う
米ハワイ州マウイ島で大規模な森林火災が発生し、10日まで少なくとも53人の死亡が確認されている。その非常事態のなか、iPhone 14シリーズに搭載された衛星経由の緊急SOS機能が、山火事で車の中に閉じ込められた家族の救助に大きな役割を果たすことになった。
X(元Twitter)ユーザーのMichael Miraflor氏によると、兄弟のガールフレンドのいとこと家族が、突如として起こった山火事により、車の中に閉じ込められたという。そこは携帯の電波が届かない場所だったので、緊急SOS機能を使って救助隊と連絡を取ったそうだ。
さらに、緊急SOSでのテキストによるやり取りのスクリーンショットも公開。被災者5人らは火に囲まれて視界がゼロとなり、道路が封鎖されて出口がないことを伝える一方で、iPhoneは彼らの現在位置を自動送信。彼らが観光地として知られるラハイナのショッピングモール近くにいたことが分かる。
それにより地元の消防署と救助隊の連絡がスムーズに行われ、最初のSOSが発信されてから約30分後には救助されたことも記録されている。消防署と救助隊のやり取りもリアルタイムで確認できることが、5人を落ち着かせる効果もあったのかもしれない。
ラハイナは山火事により壊滅状態となっており、上記の死者53人も現地で確認されたものだ。今回救出された5人も、非常に危機的な状況にあったことは疑いない。
アップルのティム・クックCEOは、この悲劇的な状況への支援を表明している。同社は緊急支援と長期的な復興活動に寄附する予定とのことだ。
iPhone 14シリーズに搭載された衛星経由の緊急SOS機能は、これまでも数々の命を救ってきた。記事執筆時点では提供地域が限られており、日本でいつ利用可能になるかは不明だが、できるかぎり早期の対応を望みたいところだ。
- Source: Michael Miraflor(X)
- via: MacRumors